谷桃子バレエ団「白鳥の湖」


1月25日(日)は、新国立劇場中劇場で、

谷桃子バレエ団創立60周年記念公演1
白鳥の湖
全4幕(再演出・再振付:谷桃子)

を見た。

24日と25日の両日で、計3公演あったうちの3回目のステージ。


14時開演。

ロビー表示のタイムテーブルは、
 第一幕&第二幕、14時〜15時10分
 休憩、15時10分〜15時35分
 第三幕&第四幕、15時35分〜16時35分

ただし、この日のじっさいの終演は、16時55分。


公演プログラム、1000円。買ったら、ポストカードが2枚付いて来た(ポストカードといっても、チラシと同じデザインの宣伝用のものだが、私はチラシの類が大好きなので、素直にうれしい)。


指揮:福田一
演奏:東京ニューシティ管弦楽団

オーケストラピット使用で、1階客席は、6列から。


この「白鳥の湖」は、主要キャラクターの人間関係をはっきりと際立たせる演出が目に付く。第二幕では、王子の友人たちは出さずに(ベンノという役もない)、二幕のはじめで、オデット(永橋あゆみ=第三幕のオディールも)、王子(齊藤拓)、ロットバルト(敖強)のトライアングルを明瞭に提示していた。

第一幕でも、王妃(尾本安代)の登場になると、集まっていた村人たちがいったん舞台からはけて、その場の雰囲気をガラッと変えて、王子の身近な人物たちが見守るなかで、王妃が息子に結婚という現実を突きつけるなど、いわば公・私の別をつけるような演出をして、王妃の威厳と親子の関係を見せていたのが、面白い。

また、第一幕では、道化(山科諒馬)が落として行った赤い花が、第二幕ではオデットが落とした白い羽根と、王子が拾って手にする「落とし物」が、小道具として印象的に使われる。

第一幕で、日暮れてからの夕闇を、村人たちがランプを持つなどして演じていたのも、めずらしいと思った。


子役は、第一幕に、王妃のお付きの小姓がひとり。この小姓は箱(指輪とか宝石が入っているみたい)を持って出る。第三幕に、王妃お付きの小姓が4人。5人いずれも女の子。配役を見ると、第一幕の小姓役の子(光田有希)は、前日の舞台にも出演しているので、今回の子役のなかでは、ウデのある子なのかな?

第三幕の小姓4人は、王妃の脇に立って控えている間、最初、片手を腰にあてていたのだが、いつの間にかその手を下ろしていた。いつ手を下ろしたのか、見損なった。ディベルティスマンのとき、ぼ〜と、踊りを見てしまった。せっかくの最前列だったのだし、子役の小姓にずっと注目しているべきだった。あ〜あ、失敗した(観客としての修行が足りないのだな…(苦笑))。


白鳥の湖」のカーテンコールというと、オデット(&オディール)、ジークフリート、ロットバルト、白鳥たちしか出ない。これは、他のキャストは出さないという不文律でもあるのかな??

カーテンコールには、指揮者の福田一雄氏、谷桃子芸術監督も。


谷桃子さんは、学年でいうと、女優の森光子さんと同じになるのだね。今回の公演を前に、読売新聞夕刊(1/20付)に記事が載っていたが、「白鳥の湖」のオデットを1000回以上踊ったと書いてあった。1000回以上って、ものすごい数字だ。


さて、東京ニューシティ管弦楽団は、このあとは、中一日で、1月27日は小林愛実ちゃんとの競演である。


最前列で谷桃子バレエ団の「白鳥の湖」を初体験したが、この日は腰が痛くて、参った(前日、24日の城戸かれんちゃんのコンサートのときの椅子がなんだか座りにくくて、そんなに長い時間ではなかったのに疲れたと思っていたところ、ひと晩寝たら腰が痛くなっていた次第)、というのは、蛇足。