NHK東京児童合唱団第37回定期演奏会〜響けうたごえ 空よりたかく 海よりふかく〜
11月1日(土)は、東京オペラシティコンサートホール タケミツメモリアルでの、
「NHK東京児童合唱団第37回定期演奏会〜響けうたごえ 空よりたかく 海よりふかく〜」
へ足を運んだ。
11月1日と2日で2公演あったうちの1回目のステージで、18時開演。
プログラムは、
1.N児が選ぶ日本の歌50選(第三集) –生き物シリーズ
七つの子
証城寺の狸囃子
めえめえ児山羊
同声二群合唱のための「鳥の歌メドレー」
編曲:北爪道夫、糀場富美子、大竹くみ、鷹羽弘晃
指揮:金田典子/ピアノ:斎木ユリ
出演:ジュニアクラス(小学2年〜4年生)、シニアクラス(小学5年〜中学2年生)、ユースシンガーズ(中学3年〜高校2年生)
2.Magic Songs マジック・ソングス
作曲:マリー・シェーファー
指揮:加藤洋朗/演出:飯塚励生
出演:ユースシンガーズ
作詞:きむらゆういち/作曲:上田真樹
指揮:金田典子/ピアノ:前田勝則/演出:横山由和
出演:ジュニアクラス
4.うたの旅〜日本・ヨーロッパの国々〜 シニアクラス欧州演奏旅行演奏曲より
コキリコ節
無伴奏女声(同声)合唱のための「7つの子ども歌」より
1.一番はじめは 2.江戸の子守唄 3.ずいずいずっころばし
おてもやん
合唱のためのコンポジション第15番 児童(女声)合唱のための「空がおれのゆくところへついてくる」
神様の鍛冶屋
祖国からの出発
コチ村の馬車
夕暮れの歌声
アヴェ・マリア
蜜蝋の城
夏よ、夏
ユビラーテ・デオ
指揮:加藤洋朗、金田典子/ピアノ:名取かほり/オルガン:大竹くみ
演出:飯塚励生、メイジャー佐知子/振付:ラッキィ池田、彩木エリ
出演:シニアクラス
ロビーでは、合唱組曲「あらしのよるに」の原作・作詞者、きむらゆういち氏の絵本の販売やサイン会が行なわれていた。
NHK東京児童合唱団の関連グッズのコーナーでは、たとえば、昨年の第36回定期演奏会を収録したDVDが、9000円で販売されていた。
ユースシンガーズの「七つの子」でスタート。続く「証城寺の狸囃子」の、♪みんな出て来い来い来い、でシニアクラス、ジュニアクラスのメンバーたちが、客席の通路から登場して登壇、N児メンバーが舞台に勢揃いするというオープニング。
客席通路を使用した演出は以降も何度かあり、大人数の合唱団らしさを感じさせた。
ユースシンガーズによる「マジック・ソングス」は、とくに歌詞らしい歌詞がある訳でもない合唱パフォーマンスで、理解しがたいコンテンポラリーダンスを見てしまったときのような、そんな分かりにくさ。
ジュニアクラスの合唱組曲「あらしのよるに」が、面白かった。原作者自身の作詞による「1.出会い 2.ピクニック 3.ひみつの友だち 4.覚悟 5.満月」の5曲からなる。
ジュニアクラスの子どもたちが、オオカミ(上手側)とヤギ(下手側)の2組に分かれて「あらしのよるに」のストーリーを合唱する。メンバーはそれぞれに、カチューシャタイプのオオカミの耳と、白いヤギの耳&角をつけての登場。立ったり座ったり、小道具を手にしたり、セリフが入ったり。満月も現れる演出付きで楽しませた。
「あらしのよるに」は著名な作品で、アニメや舞台化もされていることは知っていたが、これまで私は縁がなかった。今回、この合唱組曲を聴いて、はじめてそのストーリーに接することが出来たのは、収穫だった。
休憩を挟んで、シニアクラスによる「うたの旅」。今夏行なった欧州演奏旅行のナンバーをベースにしたプログラムのようだ。前半は、日本のうた。客席通路からの登場もある「コキリコ節」からはじまり、しゃもじを使った「おてもやん」など、ラッキィ池田・彩木映利夫妻の振付が楽しい。後半のヨーロッパの曲は、外国語でうたわれると分かりづらいのだが、入場の際に配布されたプログラムには歌詞集が付いているので、それを見ると理解の助けにはなる。また、パイプオルガンの演奏もあり、雰囲気を加えた。
この日、終演は20時55分頃で、ユースシンガーズやジュニアクラスも登場してのエンディングまで、休憩込みで3時間弱の演奏会であった。