バレエ シャンブルウエスト第56回定期公演「白鳥の湖」全幕


すでに先週になるが、ゆうぽうとホールで、

バレエシャンブルウエスト第56回定期公演「白鳥の湖」全幕

を見た。

過去ログのこの(http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20080312/p2)公演。

演出振付:今村博明、川口ゆり子
指揮:江藤勝己、演奏:東京ニューシティ管弦楽団


6月21日(土)は、18時開演
6月22日(日)は14時30分開演

第二幕と第三幕の間に20分、第三幕と第四幕の間に15分の休憩が入って、トータルで上演時間は3時間ぐらい。(ロビー表示の上演時間は2時間50分となっていた)


オーケストラピット使用で、1階席は1列が最前列。

公演プログラム、1000円。(2日目の休憩時間には売り切れになっていた)


王子ジークフリートは、憂いを帯びた青年のたたずまいを強調するようなつくりで、それが、全体の(とくに第2、4幕の)トーンともとけ合っていて、ドラマの陰影を深く印象付ける、そんな舞台だった。「白鳥の湖」というのは、オデットとジークフリートのストーリーというよりも、オデットをめぐるジークフリートとロットバルトの駆け引きのドラマだったのだね。

(シャンブルウエストの「白鳥の湖」を見た前後に、ちょうど、今夏来日公演があるというアメリカン・バレエ・シアターのケビン・マッケンジー版「白鳥の湖」の紹介記事をいくつか読んだので、余計にそういう見方をしたのかも知れないが)


第1幕と第3幕で、王妃に従って出て来る「お小姓」の子役ふたり(川口まり、田島栞。両日とも)が、かわいくて、見ていておもしろかった。

歌舞伎には子役の女小姓が出る演目があるが、それと同じような役どころがバレエにもあるのだ、と。

ふたりコンビで登場するが、第1幕で王妃がジークフリートへ贈る弓を持って出るお小姓(川口まり)と、第3幕で王妃が腰かけたあと、その裾を整えるお小姓(田島栞)と、舞台での仕事が分担されている。田島栞ちゃんが王妃の裾を整えて、もとの位置に戻る様子が楽しい。のだが、21日は王妃の裾を整えるシーンが2度あったのに、22日は1回に減っていた。オディールが踊っているときに子役がお仕事をすると観客がそっちに気を取られる、とかそんなことで、1回減っちゃったのか?

その第3幕では、上手の端にふたり立っているだけでも目を惹くが(帽子には飾りが付いているのだ!)、このお小姓は各国の踊りの間も、ずっとノーリアクションで立っている。それが、3幕の終わりになると演技をして、ロットバルトに騙されたと知った王子が飛び出して行くのを見て、ふたりが揃って泣いていたのがまたおもしろかった。


22日の第2幕、4羽の白鳥は、「石川怜奈、佐々木万璃子、飯塚萌乃、川口りさ」(←客席から見た並び順)だったが、この4羽の白鳥を見たことが、後々、自慢のタネになるといいなぁ…。


それにしても、白鳥の群舞はなかなかすごくって、夢見心地になるくらいだった。第4幕でのスモークを使ったシーンもよかった。


カーテンコールは、オデット、王子、ロットバルト、白鳥さんたち(&指揮者、今村氏、22日は川口ゆり子さんも)。ほかのキャスト、男性ダンサーたちはカーテンコールに出なかった。(第1幕と第2幕の間に、家庭教師ヴォルフガングと、1幕パ・ド・トロワの3人がカーテン前に出て来たけれど)