チャリティミュージカルコンサート(大宮ソニックシティ 小ホール) 3月25日


すでに3月のことになるが、書きかけのままになっていたテキストを仕上げて、(余談を加筆して)出してみる。


3月25日(火)は、大宮ソニックシティ 小ホールでの、

沢木順、青山明、伊東恵里「チャリティミュージカルコンサート」(エレクトーン演奏:長谷川幹人)

へ足を運んだ。

過去ログの↓のコンサートである。
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20080129/p2
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20080224/p1


この日は「放浪記」を見て(http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20080326/p2)、その後、大宮ソニックシティ 小ホールへ、というスケジュール。

会場の同小ホールでは、むかし、映画祭があったときに、「全身小説家」という井上光晴を撮ったドキュメンタリー映画を見たことがある。以来、2度目の入場だ。


午後6時30分開演。全席自由。

(企画・構成・演出:青山明、演出・振付:多胡寿伯子)

プログラムは、カラー二つ折りのものが入場の際に配布された。

主催は大宮中央ロータリークラブで、売り上げの10パーセントをさいたま市社会福祉協議会へ寄付するという趣旨。同クラブの会長氏(だったと思う)の従兄弟が青山明さんの友人とのことからの企画だったとか。


休憩20分(プログラムでは15分となっていたが)を挟んでの2部構成で、

第1部が、7時25分まで。第2部(+アンコール)の終了が、午後8時35分頃。


第1部は、CATSメドレー(ジェリクル・ソング〜ラム・タム・タガー〜スキンブル・シャンクス〜メモリー)からスタート。

続いて、「美女と野獣」(ビー・アワ・ゲスト、我が家、愛せぬならば)を、青山ルミエール、伊東ベル、沢木ビーストで。

オペラ座の怪人」(シンク・オブ・ミー、オペラ座の怪人、ミュージック・オブ・ザ・ナイト、マネージャー・シーン、プリマ・ドンナ、オール・アイ・アスク・オブ・ユー、ファントムの隠れ家)を、沢木怪人&アンドレ、青山ラウル&フィルマン、伊東クリスティーヌ&カルロッタで。


第2部は、ミュージカルナンバーヒットパレード、と題して、「ザッツ・エンターテインメント」(バンド・ワゴン)から。

雨に唄えば」(雨に唄えば)、「踊り明かそう」(マイ・フェア・レディ)、「見果てぬ夢」(ラ・マンチャの男)と、3人が1曲ずつ披露し、エレクトーンのソロ演奏(クレージー・フォー・ユーの序曲)が入って、ウエストサイド物語から「何かがやって来る」「マリア」「素敵な気持ち」、「星降る今宵」(エビータ)。

このあと、3人のトークが入ったが、さわりだけで話は核心へは進まず、中途半端なまま。見ているこちらは不完全燃焼。といっても、お客さんの多くはロータリークラブの関係者だったのでしょうから、ミュージカルマニア受けする話をするのもかえってよくないのか…。
トークの流れで、プログラムの最後の曲「ワン」(コーラスライン)へ。

主催者から出演者への花束贈呈のあと、アンコールが3曲(青山チェ、伊東エビータに、沢木ユダの「スーパースター」)。


2006年12月の有楽町朝日ホールでの同じメンバーのコンサートと較べると、ミュージカルナンバーの選曲にもちがいがあったし、今回のほうが総じて、私には面白く聴けた。なかでも、長谷川幹人さんによるエレクトーンのソロ演奏が、たいへんに印象的で、聴き応えあり。

沢木さんの野獣の歌詞が一部怪しかったり、伊東恵里さんが出番でないところで出て来たりというのもそれはそれでおもしろさがあり、「オペラ座の怪人」のマネージャー・シーンでは、青山フィルマンが持っていた小道具の新聞は、朝日新聞だった(!)。


主催者のサイトによるとチケットは完売とのことだったが、当日の客席は空席がけっこうあった。関係者ルートでの販売がほとんどだったのでしょうから、チケットは買ったが欠席というひとが一定数いたのか、あるいは、チケットを持っていた関係者もスタッフとして動いていて座席には座らなかったのか。…いずれにしても、チケット関連は、不思議がつきもの。

客席最前列には、小林アトムさんがいたらしい(途中で、そう紹介があった)。


伊東恵里さんは、4月には、ル テアトル銀座 by PARCOでの「カラミティ・ジェーン」に出演する模様(と書いていたのだが、このテキストを書き上げないうちに、とっくに終わってしまった次第)。


ここからは、新たに加筆した蛇足的余談だが(伊東恵里さん、小林アトムさんに絡めて)・・・

ミス・サイゴン」の初演時、キムの本役のひとにアクシデントがあって、伊東恵里さんが代役で3週間ぐらいヒロインを演じたのだが、私は、入絵加奈子さんでチケットを多く買っていたから、伊東キムにちっとも当たらずに困ってしまい、やっとなんとか1回見ることが出来た。当時、この代役はマスコミでもけっこう話題になって、伊東恵里さんはテレビのトーク番組に出演したりもして、そのまま3人体制になる可能性も、という新聞記事まで出たが、結局、立ち消えた。

ミス・サイゴン」は、市村正親氏も短期間ながら休演があったし、もうひとりのエンジニアの交替劇や、トゥイ役3人の出演回数が変更されたり、クリスも代役のひとが登板した時期があった。で、知らずに帝劇へ行ったら、窓口にクリス代役の告知が出ていて、嬉々として見たこともあった。休演したキャストには申し訳ないが、1年半もの上演となると、たまには何か変化がないと、観劇意欲もジリ貧である。

チケット代は、S席が14500円で、バブルの余燼が続いていたにしても、ずい分高かったと思う。その後、帝劇のミュージカルで14500円なんて値段は、いまだにないのでは。