『国文学解釈と鑑賞』別冊 現代演劇

朝日新聞の記事下に、至文堂の広告。

『国文学解釈と鑑賞』別冊 「現代演劇」(今村忠純編集、2800円税込み)

これ、面白そうだ。
至文堂のサイト
http://www.shibundo.co.jp/
内の詳細ページ↓
http://www.shibundo.co.jp/cgi-bin/menu.cgi?ISBN=037181268
に目次が紹介されている。
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■座談会:現代演劇の昨日、今日、明日 (岸田今日子/岸田衿子/今村忠純)

■現代演劇とはなにか
・多頭怪獣としての新劇 (大笹吉雄)
・日本の現代演劇を「外国=西洋」に説明する―〈理念〉なき〈空虚〉をめぐって (内野 儀)
・剥き出しの「暴力」と果てしなき「セックス」―禁忌なき時代の演劇 (七字英輔)
・人形劇/ダンス/舞台装置 (永野曜一)

■戦後演劇の展開
・リアリズムの達成―木下順二/久保栄 (菅井幸雄)
・戦後という喜劇―福田と飯沢 (岩佐壮四郎)
・神と人との関係を問う―田中千禾夫矢代静一 (宮内淳子)
岸田國士と現代演劇―ピンターとの類似、そして時代を写す〈痙攣〉 (野田 学)

■小劇場演劇の展開
・テント・小劇場演劇の展開 (西堂行人)
天井桟敷の系譜・または寺山修司の仕事 (中村三春)
唐十郎状況劇場から唐組へ (西堂行人)
・どこに演劇を出現させるか?―「黒テント」前史 (津野海太郎)
・「自由劇場」抄―レンとサムとデコがいた (村井 健)
・太田省吾の方法 (今村忠純)
鈴木忠志の「グロテスクの美学」 (七字英輔)
安部公房スタジオ―反言語の試み (拓植光彦)

■小劇場第二世代・第三世代
・つかブームから野田秀樹へ (風間 研)
・つかこうへいブーム (曾根博義)
山崎哲と竹内銃一郎 (七字英輔)
夢の遊眠社からNODA MAPへ (本橋哲也)
・都市 それはゆるぎなき全体―如月小春作「家、世の果ての・・・」より (高萩 宏)
・「3○○」から「宇宙堂」へ ―渡辺えり子と二つの劇団 (林あまり)
・近未来劇の系譜 (小森 収)
・劇作家不在の演劇 (小森 収)
ク・ナウカの方法 (山中剛史)
・黒い笑いの過激な喜劇―松尾スズキ大人計画とケラのナイロン100℃ (高橋 豊)
・「窓枠」と「振動」―松田正隆論のための覚え書き (森山直人)
岩松了試論―時効警察をめぐる対話形式による (川口賢哉)
青年団のストラテジイ―平田オリザ (松本和也)

■物語化される「歴史」
・一九四五年八月六日のジャンケンポン (渡辺昭夫)
・二兎から一兎へ―永井愛のドラマトゥルギーの転換 (松井憲太郎)
坂手洋二と鱗光群の仕事 (江原吉博)
・ザ・ガジラの仕事―鐘下辰男 (新野守広)
・木山事務所の仕事 (木山 潔)

■現代演劇の風景
・メロドラマ作家・秋元松代 (小谷野敦)
・交響する演技空間―三島由紀夫の芝居 (松本 徹)
・宮本研の対話劇―新劇のラストランナーの魅力 (岩波 剛)
福田善之小論 (今村忠純)
山崎正和論 (水落 潔)
井上ひさし論 (小森陽一)
清水邦夫論 (宮下展夫)
ベケットから遠く離れて―別役実の歴史感覚 (日比野啓)
・絶望を指し示す―蜷川、野田、演出の現在 (長谷部浩)

■現代演劇とその周辺
・歌舞伎と近代劇 (近藤瑞男)
・現代演劇としての新派―試練の季節、二一世紀を迎えて (金井景子)
宝塚歌劇の近代と脱近代―研究の視角と位置づけ (川崎賢子)
・ミュージカルの系譜 (藤田敏雄)
・日本オペラの戦後―海外公演に見る日本オペラ (竹澤嘉明)
・しなやかに、したたかに時代と関わる―コンテンポラリー・ダンス (立木菀子)
・「親子劇場」に関する素描 (宮川健郎)

■海外演劇と現代演劇
・二一世紀のシェイクスピア劇―多彩な翻訳の登場 (扇田昭彦)
イプセン、この一〇〇年 (毛利三彌)
チェーホフ劇 その多面性 (牧原 純)
ブレヒトの受容 (岩淵達治)
・東アジア演劇の連帯と独自性を求めて―私の日中韓演劇の交流 (石澤秀二)
・about an attitude to life―not about a lifestyle ― 英語現代演劇の一断面 (みなもとごろう)

あとがき
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戦後から今日までの主だった劇作家や劇団主宰者が取り上げられ、ミュージカルや宝塚、新派にまで目配りしてあるようだ。書店で見つけたら、買ってみよう。
[追記] 少し拾い読みしたら、存外に面白くなかったので、買うのはやめた。内容に照らして、値段が高過ぎる。
「国文学解釈と鑑賞」なんて読むと、懐かしくて、大学に戻った気分になれるか…