ご存知!夢芝居一座 -大笑い!さくら&まこと劇団 奮闘記-

明日(25日)が千穐楽の、帝劇十月特別公演「ご存知!夢芝居一座 -大笑い!さくら&まこと劇団 奮闘記-」

さくら(浜木綿子)&まこと(コロッケ)が唄う!
テーマ曲CD「ふたりの夢芝居」
ご観劇のお客様(総計740名様)に抽選で限定版CDをプレゼント!

というのをやっていて、このCDを欲しいひとは、毎公演、開演前に名前と座席番号を書いて応募すると、休憩時間に当選者20名様の名前がロビーに掲示されるという仕組み。応募するのは、観客のうちの何割かだとしても、なにしろ、毎回1500人以上入っているだろうというなかでの20名だから、ちっとも当たりゃしない(といっても、4回しか見ていないのだけれど)。

大衆演劇のスターふたりの、けんかしたり仲直りしたり、意地をはったり心配したりの、姉弟のような、それ以上かも知れないがそうなれない関係を、ふたりが育った養護施設のひとたちを絡めて、適度な笑いをまぶしつつえがいた舞台。展開がまどろっこしい感じはあるものの、重くならず、いかにも商業演劇らしいお芝居。
母親が年下の男に走り自分を捨てて行ったことから、年下の男である桂木まこと(コロッケ)に対して素直に向き合えない、という花房さくら(浜木綿子)の造形は、ふたりの心のすれちがいを微妙なバランスで保って終幕まで運ぶためのポイントでもある。ふたりの結末は保留のままだが、一座のショーへと昇華させて、後味よくおさめる。
最後の、さくら&まこと劇団のショーは、かなりの盛り上がり(中高年のお客さんに大受け)。テーマ曲の「ふたりの夢芝居」が、これは、名曲。耳に残って、テーマ曲というにふさわしく、観劇後にうたいたくなる。…CDが欲しいな。

花房さくらに思いを寄せる演劇記者が嫌味なく、終始さわやか。篠田三郎というひとの、むかしからの持ち味がすばらしい。

第一幕の、桂木まことの劇中ショー「眠狂四郎 くの一忍法帖篇」(田村正和のものまね)は、毎回、ちょっとずつちがっていて、面白い。アドリブが入ったり、いうことが少しずつちがうなど、何回か見ると、余計に面白い。

カーテンコールは、メインキャストによる手ぬぐい撒きがある。



子役については、先に、プログラムからの配役を書いたが、それぞれの役に、ほどよくセリフを割ってあるのが、いい。
第一幕の、テレビ局のスタジオに、4人が闖入して来るところがおもしろいな。
組み分けは、劇団若草、東俳、日本児童、ひまわりの4劇団混成チームと、劇団東俳チームとに別れているみたい。
前者が、丸山信穂(さくら/奈保子)、工藤和弥(まこと/圭吾)、木崎貴紀(園児/良太)、住川京香(園児/アイ)、谷口涼(園児/新平)、前田瀬奈(園児/ゆかり)、大下夕華(園児/美紀)。
後者が、小倉唯(さくら/奈保子)、伊藤瑞稀(まこと/圭吾)、川合拓也(園児/良太)、渡邊歩美(園児/アイ)、柴崎一輝(園児/新平)、吉田紫音(園児/ゆかり)、峯晴香(園児/美紀)。
※客席からの見取りなので、ちがっていたら、乞うご指摘。