坂田藤十郎襲名披露 壽初春大歌舞伎 夜の部(1/6)



1月6日(金)は、「南十字星」を観劇後、地下鉄で東銀座へ。

歌舞伎座で、坂田藤十郎襲名披露 壽初春大歌舞伎の夜の部を観劇。1月3日につづいて、今月2度目の夜の部。



4時45分開演で、その10分前くらいに歌舞伎座に着いたのだが、昼・夜の観客の入れ替えでごった返していて、ものすごい混雑。出ようとする客と、入って来る客が、押し合いへし合いしていて、一触即発状態。じっさい、にらみ合っているひとまでいる始末。見る前から、げんなり。

(せっかく、鈴木優美ちゃんを見ていい気分だったのに・・・)

3日の夜に、割りとすんなり入れたのは、座席が一階で、まっすぐ席に着いたからかしら。





6日は、「藤十郎の恋」、坂田藤十郎襲名披露「口上」、「伽羅先代萩 御殿、床下」まで見た。



藤十郎の恋」は、袖崎源次(宗之助)を、贔屓にしている娘(鴈成)が訪ねて来て、芝居茶屋の女(歌江)といっしょに連れて行っちゃうシーンが面白い。



「口上」 段四郎丈の口上は、いつもつっかえつっかえなのに、これでもかってくらいにいろんなことをいうから、無事に終わるのかと、聴いているこちらの心臓が縮み上がってしまう。福助丈のは、お父上(芝翫)休演のお詫びを織り込んだ内容。



伽羅先代萩 御殿、床下」

『床下』、男之助(吉右衛門)に額を打たれて、下手でくるくる回ったねずみがすっぽんに飛び込むと、人間に戻った仁木弾正(幸四郎)が迫り上がって来る。あのねずみは、迫りで降りているのではなく、すっぽんの切り口に滑り台のような板を斜めに掛けておいて、そこにねずみが頭から飛び込んで、滑り降りているのだね。すぐにその台を外して、煙が上がると、仁木弾正の登場となる。



舞台っていうのは、やっぱり上から見ないとダメだ(が、せっかく上から見ても、ここで荒獅子男之助照秀を双眼鏡で見ていたりすると、気がつかないのである)。それにしても、歌舞伎の仕掛けって面白い。



『御殿』で、政岡(藤十郎)が飯炊きしてつくったにぎにぎ。だんごより小さいのが三つ。あれを毎日、舞台で三つずつ、お上品に食べるのも油断のならないお仕事だ。千松(虎之助)が、箸にくっ付いていた分までちゃんと食べていた。



鶴千代(鶴松)君の長ゼリフに合わせたかのように、客席で長々と携帯の着メロが鳴っていたのは、あれはにゃんだい(「斬ってしまうぞ」!)。