二兎社「私たちは何も知らない」(富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ メインホール)
二兎社公演43
「私たちは何も知らない」
作・演出:永井愛
出演:
朝倉あき(平塚らいてう) 藤野涼子(伊藤野枝) 大西礼芳(岩野清) 夏子(尾竹紅吉) 富山えり子(保持研) 須藤蓮(奥村博) 枝元萌(山田わか)
11月24日(日)は、藤野涼子ちゃんの初舞台の初日を見ようとて、東京公演に先駆けてのキラリ☆ふじみ公演へ。
この会場で二兎社の公演を見るのは、「書く女」以来。
初日が見たいということもあるが、ここは最前列の座席が取りやすいのである。
大宮駅経由で、同駅西口から出ている、ららぽーと富士見行きの路線バスで。終点の手前の下田とかいうバス停までは順調に進んだのが、そこからららぽーとまでのバス停ひとつ分が凄まじく大渋滞。
終点まであと200メートルぐらい?なのに(キラリふじみならもうすぐそこ)、あまりにも動かないのでイライラが募って来た頃、しびれを切らしたらしいお客さんがひとり、乗務員に申し出てバスを降ろしてもらっていたので、私も便乗して、途中、降車。徒歩で信号を渡ったら、すぐに、キラリふじみ。
この日のららぽーと富士見周辺の大渋滞の影響で、14時開演だった「私たちは何も知らない」は、開演を10分遅らせるとのアナウンスがあって、14時10分の開演に。
上演時間は、第一幕70分、休憩15分、第二幕75分。
終演も10分遅れの、16時50分。
プログラムを買っちゃったのだけど(800円)、表紙込み8ページの当日パンフが配付されたから、内容的にはそれで充分だったかな。・・・って、前にも二兎社の公演で同じことを思ったような。
ステージ立ち位置の番号は、上手、下手とも7番まで振ってあった。
音楽はラップ。登場するのは、すでに歴史上の人物たちなのだが(といっても、たとえば平塚らいてうって、1971年まで生きていたのだね)、舞台衣裳は現代の服装。
らいてう、少年、ツバメの三角関係が、おもしろかった。
夏子ってひとの演じる尾竹紅吉の存在感が、ばつぐん。スタジャンにジーンズで舞台に登場した瞬間に、気持ちをつかまれた。
この、夏子さんて、トップコートなのか。
藤野涼子ちゃんの伊藤野枝は、あの低い声が、この役では有効な武器になっている。らいてうと「青鞜」の編集をめぐって対峙するシーンなどは、見た目と裏腹なふてぶてしさ加減や、したたかさの出し方が上手い。
客席は、1階席が4割埋まっていたかぐらい? 前に同ホールで見た「書く女」のときは、もっと入っていたけど。
ところで。青鞜といえば、大修館書店から
「『青鞜』人物事典 110人の群像」(3000円+税)
という事典が出ているって。2001年の刊行だが、まだ入手出来る模様。
なんかちょっと欲しくなって来た。