第四回翔之會 (国立劇場小劇場)


11月26日(日)は、国立劇場小劇場で、

七回忌 五世中村富十郎を偲んで

「第四回 翔之會」

を見たので、以下は、いささかの憶え書き。

2回公演あったうちの夜の部で、午後4時開演。(終演は、午後7時5分)

豊洲シネコンで映画(写真甲子園)を見て、その映画が終わったのが、3時。地下鉄・有楽町線一本での移動で、永田町で下車して徒歩。開演の15分前には国立小劇場に着いた。

この日は、大劇場の11月歌舞伎公演が千穐楽だった模様。ということで、ようやく分かったことには、この「第四回翔之會」の昼の部がなぜ午前10時30分という早い開演になっていたのかというと、

大劇場の歌舞伎公演に出演中の尾上松緑丈が、その出演の前・後に、この翔之會にも出演出来るように、昼の部は開演を早い時刻に設定し、夜の部では演目の順番を入れ替えていた、ということだったのだろう。
(「春興鏡獅子」で後見を務める尾上右近丈が出演していた「ワンピース」は、前日の25日に千穐楽を迎えていた。また、歌舞伎座も11月は、25日が千穐楽だった)


入場の際には、パンフレットと一筆箋が配付された。

一筆箋は、鷹之資丈の獅子の精と愛子嬢の羽根の禿のイメージイラスト入りのもので、同じイラスト入りのクリアファイルは、公演グッズとしてロビーで販売していた。

さて、夜の部は、

長唄「羽根の禿」/清元「うかれ坊主」
 禿:渡邊愛子/願人坊主:中村鷹之資

 幕間 20分

清元「矢車三番叟」
 千歳:尾上松緑、三番叟:中村鷹之資

 幕間 10分

長唄越後獅子
 角兵衛獅子:渡邊愛子

 幕間 30分

歌舞伎十八番の内 長唄「春興鏡獅子」
 小姓弥生/獅子の精:中村鷹之資
 胡蝶の精:中村梅丸  胡蝶の精:渡邊愛子
 老女飛鳥井:尾上梅之助 局吉野:尾上菊三呂 用人関口十太夫市川新十郎
 家老渋井五左衛門:嵐橘三郎


ほかに、後見が、尾上右近澤村國矢、市川蔦之助、藤間涼太朗、中村富二朗、中村富彦

(藤間涼太朗さんというのは、尾上松男だったひとらしいが、舞踊家に転身していたの? 藤間というのはもちろん家元のほうのですよね?)

なお、ロビーに掲出されていたタイムテーブルによると、昼の部では、1回目と2回目の幕間が夜の部よりも長くなっていた模様。


羽根の禿、越後獅子、胡蝶の精と、愛子ちゃんの踊りを楽しんだ。その清爽とでもいうべき踊りは、いずれを見ても眼福だったが、なかでもよかったのは「越後獅子」。「越後獅子」は素踊り(袴)だったこともあり、可愛いことに加えて、凛々しくて。

「鏡獅子」の胡蝶は、梅丸丈が上手側。

尾上右近丈が「鏡獅子」の後見というので思い出したのは、旧歌舞伎座での、愛子ちゃん初御目見得の「良寛と子守」。あの「良寛と子守」で子守だった右近さんは、たしかその年に襲名したばかりで、ちょうどいまの愛子ちゃんと同じぐらいの歳(中学生)でしたよね。