朗読新派赤坂公演「大つごもり」(赤坂区民センター 区民ホール)


水谷八重子Presents 朗読新派「大つごもり」

原作:樋口一葉
脚色:久保田万太郎
現代語訳:島田雅彦
補綴・演出:成瀬芳一
言葉監修:渡邉治美

を、12月6日(土)に観劇。

過去ログのこの公演。
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20141013/p3

今回で12回目という、朗読新派「大つごもり」。私が見るのは、昨年に続いて2度目。


今年の会場が赤坂区民センターのホールになったのは、麻布区民センターが改修工事で使えないためだとか。

昨年の詠み人は、舞台上の両端にいたが、今年は、舞台の手前(客席側)の上手に床、下手には椅子を設けてあって、最初は舞台上から登場するが、その後は、その上手に明治の詠み人が、下手に現代の詠み人が位置しての進行。
詠み人が手前に下りた分、舞台で演じられる「大つごもり」には集中しやすかった。が、詠み人のやりとりなどは、昨年のほうがくだけた感じがあっておもしろかったし、昨年のように詠み人も舞台にいるほうが、朗読とお芝居との融合感はあると思った。

久保田真琴ちゃんは、三之助と、そのあとに山村家の末娘の初代。初代役のほうが舞台にいる時間は長い。三之助だと、昨年以上にかわいくなってもいるから、男の子っぽさは薄れているけれど、でも、あの三之助の頭は、パッと見たとき、かつらという感じがしないのは不思議。

カーテンコールでは、(水谷八重子さんの進行で)ひとりずつ出演者の紹介もあって、キャストが順番に名乗ったり、少しあいさつや宣伝があったりした。俳優座岩崎加根子さんのほかは、みな新派です、っていうから、久保田真琴ちゃんはどうなのかと思ったら、将来は新派の女優さんになるのですって。真琴ちゃんの言葉を受けて、水谷八重子さんが、いま契約しました、なんていっていたけど・・・本当かなぁ?(それより、神田祥子さんは新派に入ったの?)

上演時間は、カーテンコールまでで、1時間30分。


ところで。会場のホールへは、赤坂見附の駅から歩いたのだけれど、夕方で、もうすっかり暗くなっていたこともあって、赤坂区民センターに気がつかなくて、通り過ぎてしまった。どんどん歩いていたら、草月ホールの前まで来ちゃって、わっ、行き過ぎた。と、少し早足になって来た道をもどって、今度はちゃんと見つけた。でも、あんなところで、お芝居やっているなんて、だれも気づかなくて素通りしちゃうよ。せめて、外にポスターぐらいは貼り出してくれていないと(そういうことは出来ない決まりなのかな?)。

客席は、定員400の座席が(B列が最前列になっていたので、1列目は撤去されていたけれど)、1割も埋まっていなかったかも。昨年も土曜日の夜の部を見たが、そのときは麻布区民センター 区民ホールに、半分ぐらいは入っていたように記憶しているから、それと較べてもさびしい客入りだった。
実質的な、水谷八重子さんの自主公演なのでしょうが、せめて新派のサイトや、松竹のサイトぐらいには公演情報を載せてくれないと、情報を得るのも簡単ではないです。


[出演]
明治の詠み人 岩崎加根子(俳優座)
現代の詠み人 水谷八重子
みね 瀬戸摩純
山村あや 高橋よしこ
山村嘉兵衛 田口守
しん 久藤和子
宇太郎 木内宣輝
石之助 桂佑輔
せつ子 神田祥子
三之助/初代 久保田真琴

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