伊達の十役


5月25日(日)は、明治座 五月花形歌舞伎の夜の部を観劇。夜の部は、

三代猿之助四十八撰の内「慙紅葉汗顔見勢 伊達の十役」〜市川染五郎十役早替り宙乗り相勤め申し候〜

午後4時開演。

初日(2日)に見て以来だったが、初日と較べると、上演時間は20分以上も短くなっていて、8時43分に終演。

終演が9時を過ぎた初日には、最後の白洲の場には、細川勝元の小姓が出て来なかったが、この日はちゃんと登場して、まずこんにちはこれぎり、の切口上に子役の小姓が列座するのも見ることが出来た。


「足利家奥殿」の場の鶴千代君は、石井晏璃ちゃん。あめりちゃんは、声のよさといい、挙措といい、いつ見ても本当にすばらしくて、大いに満足。

(歌舞伎の子役としての石井晏璃ちゃんの出演は、ほとんどが、セリフや演技にウエイトのある役だよね。たとえば禿では出ないし、踊りが重要な役というのもなくて、踊りといえば・・・華果西遊記ぐらい?)


さて、「床下」といえば、ねずみが、すっぽんの切り穴のすべり台に頭からとび込んで、そのあとに、仁木弾正が迫り上がって来るというのがおなじみだが、今月の明治座では、すっぽんの二分割迫りを使って、立ち廻りのあとのねずみが、本舞台側の半分の迫りに乗って下がると、入れ替わりにもう半分の迫りで仁木弾正が上がって来るというやり方だった。

天井から宙乗り用の鳥屋が昇降するのを見たくて、仁木弾正の引っ込みがよく見渡せる座席を取ったのに、あ、と思ったときには、鳥屋がもう下りていた。悔しいので、幕間は、すぐに席を立たずに、もとに戻るのを待った。だけど、天井にぴったり収まってはいなくて、最初から少し下に出ていたね。


開演前には、舞台写真をながめたものの、子役が写っているのは見当たらず。

今月の勝元の小姓の役は上野結菜くんと宇都宮知那ちゃんの交互出演になっていたが・・・舞台で上野くんを見て帰ったら、ちょうど、NHK Eテレでは宇都宮知那ちゃんが出演した「春興鏡獅子」の放送がはじまるところだった。