第1回こどもの城ファミリーミュージカル「シーク・シーク・シーキングストーリーI」〜なな色ぼうけん物語〜(青山円形劇場)


1月9日(月・祝)に、青山円形劇場で、

第1回こどもの城ファミリーミュージカル「シーク・シーク・シーキングストーリーI」〜なな色ぼうけん物語〜

を観劇。

過去ログのこの↓公演である。
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20111103/p1

場内掲示の上演時間は、1時間30分。休憩なし。

11時開演の回で、12時37分頃に終わった。


25年続いていた「こどもの城ファミリーオペレッタ」が、今年から「こどもの城ファミリーミュージカル」となっての第1回公演とのことであるが、ファミリーオペレッタ時代は知らないので、今回が初体験。

お花屋の女の子・ひかりが、お手伝いしたいのにさせてくれない、もー、もー、も〜いや!と、もーもー不満をいっていると、「も〜」の100回記念だとかいって、人形のモーが動き出して、ひかりちゃんを花の国へ連れて行ってくれるが、その花の国では王様が行方不明。ひかりは、花の国のキララ王女といっしょに、春夏秋冬の季節を訪ね、問題解決の手助けをしながら、王様探しをする・・・という、小学生の女の子の異界探訪譚といったつくり。


プログラムが入場者全員には配付されなくて、欲しいと意思表示しないとくれないというのは、なぜなのかが、疑問。知らずにもらえなかったひともいただろう。

大人以外の配役が不明なのも、疑問。出演団体単位では、出演者の名前は載っているものの、たとえば主役級のひかり役を演じていた子がだれなのかすら分からないし、あのシーンで踊っていたのはどのスタジオの子なのか、というのもはっきりしない。

主役のキララ王女が、作・演出も兼ねていて、こどもの城児童合唱団の指導者であることからして、おおよそのところは、うたやお芝居の役を合唱団の子たち、身体表現的パフォーマンスをモダンの子たちが、バレエシーンをクラシックの子たちが担っていたと考えればいいのか…

出演の子どもたちはかわいくて、なかでも、ひかり役の女の子は上手だし、春夏秋冬の各大臣の家来役の子たちをはじめ、みなセリフを上手くこなしていて、好感度の高い演技で、楽しませる。なまじの子役顔負けといってもいい。(オペレッタ時代からの活動の蓄積でもあろうか)

途中、客席の子どもたちを舞台に呼び込む演出があるのだが、多くの子どもたちがここぞとばかりに席を立って舞台へ向かう、その反応のよさ、積極さにおどろかされる。観客の子どもたちが集中していて、また、客席の子どもたちに舞台との垣根を低く感じさせるのだろう。


声楽家である大人の出演者たちは、総じて演者としての魅力はもうひとつだが、大勢の子どもたちを導きながら舞台を支えることこそがこの作品での本分か。

円形劇場の天井部(ギャラリー)には、ミュージシャンがいて生演奏していたが、それだけでなく、ギャラリー部に出演者が登場するシーンもあった。

子役を含めた主要キャストは、マイク使用。


幼稚園児〜小学校中学年くらいの子ども(とその保護者)を主たる客層にした舞台としては、とても良質な作品だと思う。

(バレエスタジオからの出演者のひとり「志村朋香」というのは、「ドリーミング」などに出ていた志村朋香さんかな)