猫用のケージを置くには…本がじゃまで


部屋に猫を入れるケージを置く必要に迫られたため、本棚をひとつ撤去することにした。そこで、その分の本をなるべく売ろうという算段だが、仕分け作業は、なかなかはかどらない。

日頃買って読む、時代小説やミステリー、ノンフィクションの類は、全く娯楽として読んでいるし、再読することはまずないので、ある程度たまるとすぐに売ってしまうのだが、本棚に入れてある本は、売るのは惜しいと思ってとっておいたものや、若い頃に好きだった作家の全集や選集、演劇、芸能関係の評伝やノンフィクション、それに学生時代の専攻に関係した本とか資料、事典などもまだ少しは残してあって、手放せばもう買えないものも多い。


むかしは、よく早稲田の古書店街へ、本を持って売りに行っていたが、いまはすでにそんな体力も時間もなくなった。
神保町ではないが、すぐ近くの神田にあった事務所で働いていたことがあり、その時分は、昼休みを利用して本を売りに行ったものだが、神保町の古書店学術書や専門書は買ってくれるが、新刊で入手出来るような小説類は買ってくれないところが多くて、買ってくれる店を探すのが大変だった憶えがある。
最寄り駅の周辺にあった古本屋で売っていたこともあったが、それらは相次いで閉店してしまった。

かつて、本を売りに行っていちばん困ったのが、これは買うけどこっちはいらない、などといわれて、買い取ってもらえない本が出てしまうこと。捨てて帰る訳にも行かないし、まとめて引き取ってくれたらいいのに、と恨みに思ったものだ。その点、ブックオフは面倒がなくて、いい(ここ2年余りは専ら、ここ)。30冊以上なら宅本便も便利だし、箱詰めしていると楽しくなって来る。

本を売ったお金で、別の新刊書を買ったり、面白そうな舞台のチケットを買うのも、また楽しいものである。