国民栄誉賞 森光子89歳 語られざる真実(週刊文春 7月9日号)


週刊文春」7月9日号(350円)
http://www.bunshun.co.jp/mag/shukanbunshun/

を購入。

奥野修司による

国民栄誉賞 森光子89歳 語られざる真実」
封印された妹の死。京都芸者の私生児、二度の離婚。「生涯一女優」のナゾに迫る

を早速読む。


次号へ続いているが、今号だけ読んでも、充分面白い。「放浪記」ファン必読?

あっと驚きの2010年再演が発表された昨日の今日で、なんというタイミングのよさ。


昨年の舞台でも顕著だった衰えの背景に、(森光子さんを支えて来た)3歳下の妹・咲子さんが、昨年4月に亡くなったことや、夏頃に喉の病気をして、薬が合わなかったことがあったのではないかと指摘している。

一時は、2000回達成は無理と見られていたのが、今年3月になって劇的に回復したという。

関係者によれば、東宝は5月の帝劇を最後に「放浪記」は終わりにして、舞台装置も壊す予定だった。2000回を達成したら東宝の舞台からは引退してもらうつもりだったから、千秋楽のあいさつでの「引退なんかしません」発言に、『東宝関係者は「ひっくりかえるほど驚いた」という。』 東宝は「放浪記」以降は(森の)スケジュールを入れていなかった。

矢野誠一氏によると、1日1回公演で週1日の休演日が入る日程ではあまり儲からず、魅力が薄い。


「放浪記」の裏話的な部分の要旨はこんなところである。

週刊新潮」6月18日号には、5月帝劇公演は中止しようとの意見も出たと書かれていたが、この「文春」でそれが補強されたかたち。

昨日発表された2010年シアタークリエ公演について、スポーツ紙の報道では、5、6月で44回程度の公演回数ではないかと書かれていた。44回は普通なら1か月での公演回数だから、儲からないというのはそうだろう。共演者も大物やベテランが多いから、ギャラも高そうだし。

この記事を読むと、ご本人はともかく、公演関係者は5月の帝劇で「放浪記」はしおさめの心積もりだったことが分かる。千穐楽カーテンコールでの共演者の挨拶も、これで最後という気持ちから出た言葉だったと裏付けられた。

国民栄誉賞受賞記念の舞台出演が明治座というのも、なんだか変だと思ったら、東宝は、5月で森光子公演自体を終えるつもりだった訳ですね。それが、びっくりの「放浪記」再演。次号に、そのあたりの経緯は差し挟まれるでしょうか…