近況とか、余談
ここ数日は、
5月27日(水)、歌舞伎座で、五代目中村富十郎傘寿記念 第九回矢車会 昼の部を見た。
5月28日(木)、歌野晶午「絶望ノート」(幻冬舎、1680円)を読んだ。
5月29日(金)、帝劇で、「放浪記」千秋楽を観劇。
5月30日(土)〜31日(日)、「放浪記」の記事が載ったスポーツ紙を買いに出た他は、ひたすら、村上春樹「1Q84」BOOK1 BOOK2(新潮社、各1890円)を読んだ。
「1Q84」は、とても面白く読めるが、完結していない。だから、上下巻ではなく、BOOK1、BOOK2となっているのだろう。この2冊で終わらないと分かっていたら、土曜日の朝から日曜日の夕方近くまで、テレビも見ずに読み通さなくてもよかったのに…。
最初のうちは、カルト対女殺し屋(青豆)というストーリーと、カルト対文芸の力(ふかえり+天吾)というストーリーが並行して進んで行き、最後に重なって、カルトの深層が暴かれる、といったようなエンターテインメントな展開を期待していたのだが、この「1Q84」は、主人公ふたりのボーイミーツガールの先に着地点がありそうだ。
思わせぶりな書き方や幻想性には多少イライラさせられるが、パーツ、パーツやエピソードの密度、人物造形の面白さが格別。(たとえば、信者の親に連れられていっしょに布教に回っていた子どもって、むかし、見た記憶がある)
いずれにせよ、未完なので、未解決なことばかりで、読み終わると欲求不満が募る。
「1Q84」で、ふかえりと天吾がはじめて会うのが、新宿の中村屋になっている。中村屋といえば、森光子主演の舞台「放浪記」の第四幕第一場で、日夏京子と白坂五郎が武蔵野館で映画を見たあとに行くといっていた店でもある。
さて、このあとの読書は、
荻原規子「RDG2 レッドデータガール はじめてのお化粧」(角川書店、1680円)
壁井ユカコ「14f症候群」(角川書店、1575円)
カレン・クシュマン作、野沢佳織訳「ロジーナのあした 孤児列車に乗って」(徳間書店、1470円)
「ロジーナのあした」というのは、読売新聞↓で紹介されていたので、読んでみようと思った。
http://www.yomiuri.co.jp/book/kodomo/ko_navi/20090512bk02.htm
(なにしろ、「孤児」の「女の子」の話だから)