「ムサシ」(彩の国さいたま芸術劇場)を観劇 4/10、11


4月10日(金)と、4月11日(土)に、彩の国さいたま芸術劇場 大ホールで、

「ムサシ」
 (吉川英治宮本武蔵」より) 井上ひさし 作、蜷川幸雄 演出

を見た。

10日は、1時30分開演。

翌11日は、6時30分開演。

11日は土曜日なのに昼の部はなく、夜の部だけで、めずらしい日程だと思っていたら、この日、佐々木小次郎は別の仕事(主演映画の初日舞台あいさつ)をしていた模様。


10日は、昼の部ということもあり、会場まで自転車で往復。日中、暑いくらいの陽気で、銀行やらどこやらに寄り道しながら行くと、けっこう手間取り、何だかんだで、往路は片道1時間。大いにのどがかわいたのであった。


公演プログラム(1800円)は、すでに、黒表紙・白表紙どちらも、舞台写真収載のものになっている模様。見ていると、黒表紙のほうがよく売れているみたい。


3月27日昼(http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20090329/p1)
4月2日夜(http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20090404/p1)

に続いての「ムサシ」観劇。

「ムサシ」のチケットは、入手難のなか、なんとか取れた1回分と、そのあと、ぴあのモアチャンスとかいう抽選販売が1回当選し、当初、2回分しか持っていなかったのだが、初日が開いて以降、関係者用に抑えていたものを放出したのか、1階中央ブロックの中ほど〜後方にかけての席が続々とチケットぴあに姿を現したので、これ幸いといくつか購入し、観劇機会が増えることなった次第。同様に入手出来た方が少なからずいらっしゃるであろう。


以下、今回2ステージ見て、思ったり気付いたりした、いくつかのこと。


前回の観劇雑感(http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20090404/p1)で触れた、舞台下手にある「結界石」のこと。結界石に彫ってあるのは4文字で、上から「六」「界」「外」「?」(←読めない)。いちばん下の字が読めなかった。


佐々木小次郎(小栗旬)が宮本武蔵(藤原竜也)に再戦を要求するのに持参した「果し合い状」。この果し状には、かなりの行数の文字が書かれている。何と書かれているかと見れば、この芝居のセリフがずらっーと書き連ねてあり、終わりのほうになって、やっと果し状そのものの文言になる。つまり、果し状が披かれたあとのシーンからしばらくの間のセリフがずーと書いてあって、柳生宗矩(吉田鋼太郎)、沢庵宗彭(辻萬長)、平心(大石継太)の3人が渡りゼリフよろしく果し状を読み上げるところまでつづく。

10日の観劇後は、この「果し合い状」に書かれているセリフが具体的にどこからはじまったか、記憶が曖昧になっていたので、11日は、ロビーで売っていた「すばる」2009年5月号を買って、開演前に予習をして臨んだところ、武蔵の『もう一歩先へ動いてみよ。容赦なく打つぞ。』から、果し状の署名である『佐々木小次郎』までが書かれていた。・・・これは面白い果し状だ。遠くからは双眼鏡でも見るべし。


小次郎の母親だと名乗りを上げた木屋まい(白石加代子)。親子だという証しはあるのかと問われ、小次郎がお守りにして大事に持っている割れた手鏡の片方と、自分が持っていた割れ手鏡を合わせて、ぴたりと合ったから、わが子蝉丸だ、と。・・・どこかで見たな、こういうの、と思ったら、これ、ミュージカル「アニー」で、両親の偽者になりすまして現れたルースターとリリィがロケットを取り出し、アニーが首からかけているロケットとぴったりだ、ぴったりだ、というのとよく似ている。

まさか、作者は、ねらって書いたのか? それとも、今回の観劇前に「クララ」5月号を買って「アニー」の記事を読んでいたせいで、私がそう連想しただけか…。


だけどさ、「蝉丸」が帝(みかど)の「大叔父」だというのは、変だよね。だって、大叔父というのは、祖父母の弟のことでしょう。だから、蝉丸の父親が、(劇中の)いまの帝の大叔父であるはず。


5人6脚のヒートアップぶりが、おもしろい。

10日、11日ともに、カーテンコールでは、スタンディングオベーションのお客さん多数。