放浪記(中日劇場) 千穐楽


12月5日(金)に、名古屋で「放浪記」を見た。12時開演。中日劇場公演の千穐楽

今回の中日劇場公演は、11月9日の初日(http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20081113/p2)以来2度目の観劇。

行商人の子役は、出演予定(http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20081109/p2)の通りで、今津凪沙ちゃん。


すでに、6日付のスポーツ紙でも報道されているように、千秋楽カーテンコールがあったのだけれど、従来の、丸山博一さんの司会で舞台にオールキャストが並ぶというものではなくて、舞台には主要キャスト9人のみ。

通常の森光子さんによるカーテンコールのあとに、中日劇場から森光子さんへ花束の贈呈と、ご挨拶がありますというという場内アナウンスがあって、緞帳が上がり、花束贈呈につづいて、森光子さんからのあいさつ。あいさつは、座長さんのみ。(9人の並びは、下手側から、中島久之有森也実斎藤晴彦山本學、森光子、山本陽子米倉斉加年、大出俊、大塚道子)

あいさつのなかで、千穐楽はむかしは「秋」と書いたけれど、いまは「亀」の字を書くようになったという話をはじめて、かめでしたね、と共演者のほうを見たので、斎藤晴彦さんが「のぎへんにかめです」と応えていた。いちおう11月公演だったからか、季節の「秋」と千秋楽の「秋」をかけて、話の前振りだったみたい。


日刊スポーツの記事に、
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20081206-437205.html
終演後の記者会見で、『『3円50銭』と言うところを『3万5000円』と言いかけたんです」。未遂に終わった「言い間違い」を明かす余裕ぶりだった。

とあるけれど、じっさいには、カフェー寿楽の女将からもらった給金を数えて「5円30銭」といったのだから、未遂ではない。(「5円30銭」と聴いて笑っていたお客さんがいたが、リピーターのひとかな?)

この日もセリフが変なところは何回かあったのだけれど、いちばんびっくりしたのは、第五幕で、日夏京子から白坂五郎が亡くなったことを知らされて、白坂のことを「いいひとだったわ、けむりみたいで」という「煙」を「風」といったこと。

あとは、第四幕。世田谷の家を、日暮れてから、安岡信雄が金を持って訪ねて来る。安岡にお茶を出そうとした芙美子が、何のはずみでか、後ろに倒れかけたのには、おどろいた。腹筋を使って起き上がろうとしている様子にもおどろいたが、その芙美子を山本學さんが引っぱって起こし、何事もなかったように舞台は進行した。


千秋楽カーテンコールが終わったのが、4時8分頃。
(オールキャストが並ばない千秋楽は、寂しい。が、いまの舞台状況を考えると、あまり仰々しいのも、かえって不釣り合いに思えるかも知れない。いずれにしても、無事に終わって何より)


この千秋楽が、12月5日。次の帝劇公演は、2009年5月5日初日。ちょうど、5か月後になる。