大林宣彦の映画談議大全 《転校生》読本
「大林宣彦の映画談議大全 《転校生》読本」(角川グループパブリッシング、税込み2800円)
19日に、新橋演舞場からの帰りに買った本。そもそもは、福田陽一郎「渥美清の肘突き」(岩波書店、2520円税込み)を買おうと思っていたが、手にとってみると値段の割りにいまひとつな気がしたところ、近い価格で上記の書があったので、すこぶる面白そうとて入手した次第。
4月下旬の刊。
大林宣彦監督が自作の新・旧『転校生』を中心に映画について語りつくす本。
とのことだが、それ以上に、映画「転校生」両作の資料集である。「転校生」と大林監督の尾道にまつわる新聞記事、関係者による文章、パンフレットに書かれたものの再録、「転校生」の映画評が読める上、ヒロイン紹介やセットイメージ画、香盤表も収録されていて、盛りだくさん。800頁余の厚みに相応しく、索引付きなのがうれしい。
「転校生」(1982)に生徒役で出演していた顔ぶれの『その後』では、元売れっ子子役の名前が懐かしい。
また、同書には、大橋美加、大谷瑠奈、大谷燿司による「親子対談」が2頁で載っている。ここ数年、(ジュニア)ミュージカル出演で知られた大谷瑠奈さんは、大林宣彦監督の新作「その日のまえに」で、弟の燿司くんともどもスクリーンデビューするとのことだ。