壽 初春大歌舞伎 夜の部(1月17日)


1月17日(木)は、歌舞伎座で、壽 初春大歌舞伎の夜の部を見物。


まずは舞台写真。(舞台写真を買うのは、昨年8月以来だった)

助六」の禿(かむろ)が写っている写真を2点見つけたが、ひとつはまるっきり「たより」の背中、もうひとつは禿(緑のキセル袋を持っているから「しげの」ちゃんだろう)が写ってはいるが背景になってしまってピントが合っていない・・・ので、禿の写真はあきらめた。

昼の部「魚屋宗五郎」に酒屋丁稚 与吉で出ている中村梅丸さんは、とてもいい写真が2点出ていた。花道でのカットだろう、正面から大きく写っているほうを1枚買った。

ここで、話は逸れるが、南座の顔見世「河内山」を年末にNHK教育テレビの放送で見たが、質見世での梅丸さんの丁稚長松、恥じかき番頭をからかうセリフが明瞭でよく通っていた。


さて、壽 初春大歌舞伎。夜の部は、4時30分開演。

まず、箏曲の舞踊「鶴寿千歳」、15分の幕間の後、高麗屋父子による「連獅子」。35分の幕間があって、助六由縁江戸桜」である。

今月歌舞伎座に出演の子役は、すでに書いたが(http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20080107/p2)、「助六」について再掲しておくと、

揚巻付禿たより:下田澪夏・春木来智 (交互出演)
揚巻付禿しげり:真部珠音・宇都宮嘉那 (交互出演)
白玉付禿しげの:渡邉ひかる・吉田聖 (交互出演)
白玉付禿きよの:野田暁布・黒川樹 (交互出演)


1月17日(木)の出演は、春木来智くん、宇都宮嘉那さん、渡邉ひかるさん、黒川樹くん

今月の子役は、顔を見れば分かる子が多く、また、女の子と男の子でダブルキャストを組んでいる役もあるため、認識しやすくていい。たとえば、揚巻の登場で禿が花道に出て来たときの禿たよりは、袖の梅を持っている腕や立ち姿だけで、すぐに下田澪夏ちゃんではないことが判明した。


この日の座席は、1階16列。禿を見るべく取った席だったから、渡邉ひかるちゃんに当たって、重畳。
渡邉ひかるちゃんの白塗りははじめて見たが、お目々が印象的だった。白塗りのせいで、目がくっきりとしているように感じた。「しげの」と「きよの」が、あーい、あーいーで首をお揃いで右に傾げるのがかわいかった。

春木来智くんのたよりも、なかなかセリフが上手。


揚巻の助六こと成田屋さんは、中盤以降、声が嗄れ気味のところがあって少し気になった。すでに教育テレビの中継を見た折にも書いたが、梅玉さんの白酒売新兵衛がすばらしく面白い。あまりのおもしろさに物真似したくなっちゃうよ、と(笑)。

茶屋廻り(金棒引き)は、明石屋の御曹司兄弟。廣太郎さんと廣松さんは、前回の歌舞伎座の「助六」でも金棒引きを演っていて、その前には禿で出ていたから、ここ数年の歌舞伎座での「助六」にはいつも出ていることになるのでは…


「連獅子」と「助六」の間の休憩が35分あったおかげで、よく行く蕎麦屋まで往復して戻っても、まだ時間に余裕があった。

なにはともあれ、助六は楽しい。