ウーマン・イン・ホワイト(初日)


11月18日(日)に、青山劇場で、ミュージカル「ウーマン・イン・ホワイトを観劇。(演出:松本祐子、翻訳・訳詞:竜真知子)

この日、初日。午後2時開演。

ロビー表示の上演時間は、一幕70分、休憩20分、二幕70分で、トータルで2時間40分となっていたが、初日は終演が4時55分だったので、予定より15分ほど長くかかっていた。


公演プログラム、1500円。公演ポスター、1000円。


緞帳の使用なし。オーケストラは舞台上、下手側奥の高い位置に。客席と舞台の境あたりの両側の端(左右のソデ近く)にモニターが舞台側へ向けて設置してあって、そこに上演中は終始指揮者が映っている。キャストはそのモニターで指揮者のタクトを確認するようだ。
座席が前方だと、席位置によっては、その指揮者の映像が見えるはず(私の席位置からは、塩田明弘氏の指揮ぶりが映像でよく見えた)。


チラシに出演者として載っていた早川正さんは出演しておらず、公演プログラムにも出ていない。


子役は、配役を付して、改めて書いておくと、

村人(少女)、街の人:斉藤瑛梨寿
村人(少女)、街の人:石丸椎菜

ダブルキャストで、初日は、斉藤瑛梨寿さんが出演していた。
(これは順当だよね。後からキャスティングされた子がもし初日に来たら、ちょっとどうかと考えてしまうもの。子役は、当初、斉藤さんともうひとりのダブルキャストという話だったのに、しばらくの間、斉藤瑛梨寿さんしか名前が載らなくて、シングルになったのかと思ったら、あとから石丸椎菜さんの名前が入ったという経緯だったし)


子役は、一幕、二幕とも出番があるが、二幕の出演は前半くらいまで。一幕は、うたに、ソロフレーズがある。二幕の街の子どもは、男の子の役でしょうか。ダンスシーンなど見どころ。

カーテンコールの立ち位置は、子役は、上手側。(夜の公演はカーテンコールに出ないかも知れないが、私の観劇予定は初日のみなので、この点についての自力確認は取れない)


さて、舞台はミュージカルだが、ストレートプレイを見ているような緊張感がつづく。ミステリーというよりはサスペンス色の強い展開で、緊迫する場面や、意外性もあって、最後まで面白く見たが、「白衣の女」の謎解きの部分は人物相関図的な関係の提示にとどまっている。たとえば、主人公姉妹の母親がどんなひとなのかを具体的に感じさせて欲しいと思ってしまうのは、日本人的感覚に過ぎるだろうか。
ドメスティックバイオレンスという現代にも通じる問題が、演出とも相俟って、不気味さを増幅していた。

プログラムによると、マリアン(笹本玲奈)は、妹のローラ(神田沙也加)と13歳ちがいとのことだが、舞台ではそこまでの年齢差は感じない。が、ミュージカルとしてはめずらしい、妹のために自己犠牲的生き方をするヒロイン像というのは新鮮で、実年齢より上の大人の女性を演じる笹本玲奈さんがなかなかいい。これがもし帝劇あたりでの上演なら笹本玲奈さんがローラになるのかも知れないが、マリアンに配したところがキャスティングの妙。

パーシヴァル卿の石川禅さんは、二枚目の悪役が、じつにはまり役。
舞台やドラマで、いいひとや父親役のイメージが強い上條恒彦さんが、この舞台では、あくのある敵役の医者、フォスコ伯爵を演じているのも見どころのひとつだ。


カーテンコールでは、笹本玲奈さんからあいさつあり。「ウーマン・イン・ホワイト」は日本初演、日本オリジナルの演出で、1か月半の稽古をしたとのこと。あいさつの途中、涙で、声が詰まる場面も。


ロビーでは、同公演の今後の日程のチケットを、S席12000円のところ10000円にて販売、というリピーター割引をやっていた。
また、ホリプロ主催の他公演のチケットも販売している(のは、いつものことかな)。