宮原昭夫小説選


昨日、某劇場からの帰路、書店に立ち寄ったら、新刊書の棚に宮原昭夫小説選」(河出書房新社、5500円税別)という箱入りの一巻本があったので、つい購入した。宮原昭夫といえば、むかし小説にかぶれていた頃、文芸誌に載っているのを見かけることはよくあったが、なぜかいままでいちども読んだことがなかった。現在では、過去の作を新刊で買って読むのはほとんど困難だろうし、この機会に、という訳である。

この「宮原昭夫小説選」は河出書房新社から出ているのだが、河出書房新社は「発売」として販売元になっただけで(それもロハで、らしい)、本の編集・製作は宮原昭夫小説選制作委員会というこの本を作るためのボランティアグループが担い、完成にまで到ったという。8月5日の刊行で、新聞記事によれば、1000部とのことだから、よくもまぁ、予約もなしの一般書店経由で、私のような愛読者でもなかった者の手に入ったものである。この日、書店で目にしなければ、「宮原昭夫小説選」が出ていることも知らなかった。

まだあとがきの類しか読んでいないが、パラパラ頁をめくると、学校やその周辺を舞台にしたものが多く、この作家、女子生徒や少女を書くのが好きなのだね。芥川賞受賞作もそうだし、どれも面白そうだ。これから少しずつ読もうと思う。


宮原昭夫小説選」が上梓されるまでの経緯等については、
わたしたちの宮原昭夫小説集制作委員会公式ホームページ
http://book.geocities.jp/yokocyounogoinkyo/
「わたしたちの宮原昭夫小説集」制作委員会ブログ
http://hello.ap.teacup.com/20060703/
に詳しい。