杉並児童合唱団ニューイヤーコンサート

1月27日(土)は、杉並児童合唱団ニューイヤーコンサート2007 へ行ったので、それについての雑感を書いてみる。


会場は、武蔵野市民文化会館大ホール。三鷹あたりは、むかし少しく縁があってよく出かけた場所なので、駅に降りたのは8年ぶりぐらいだったが、夕暮れていても迷わずに行き着いた。

指定席で、チケットには、座席番号が書いてあるが、もぎるところはついていなくて、入口で提示するとプログラムがもらえて、入場。今回のチケット料金は、前売が3000円。

ロビーでは、『杉児を持って帰ろう!』と称して、杉並児童合唱団のCDやDVDをたくさん売っていた。
CDが出ているのは知っていたが、ここ数年の定期演奏会やコンサートを収録したDVDを販売しているのには、びっくり。DVDの値段は、9500円。今回のニューイヤーコンサートもDVDとして後日発売されるとのことで、予約を受け付けており、客席にも収録のカメラが入っていた。
せっかくだから、ひとつぐらい持って帰りたいとも思ったが、(途中で、バレエ公演のチケットを2回分買ったせいで)財布のなかには、5000円弱しか入っていなくて、9500円には手が出せなかった。


午後6時開演。
数分押してはじまって、途中休憩が入って、終演が8時4分頃だったから、ちょうど2時間。

合唱団の演奏会なので、ステージエンターテインメントと見ての、あまり過剰な期待は禁物かも知れない。が、(私などが漠然と抱いていた)「合唱団」のイメージからすると、かなり、見せるステージ、という方向へ振れていると思う。

構成は、4部立て。
(何度か、マイクを付けた女子団員によるMCがあった)

まず、『ショパン名曲集』。ショパンの曲に歌詞が付いたもの。合唱団としての、いわば本業的なプログラムだろう。

次に、小学3年生以下の団員による『たのしいうたいっぱい』というコーナー。この年齢の合唱としてどうなのかは私には全く判断がつかないが、フォーメーションや振りが付いていたりと動きが多いのが特徴。

休憩を挿んで、『杉並ポピュラー』。(回転木馬と称されている)卒団生も加わってのカジュアルなステージ。
ダンスシーンが見もの。合唱団がこれだけ踊るのを見てしまうと、ミュージカルのダンスシーンを見る目が変わりそうだ。

最後が、『杉並ミュージカル』で、今回は「彦一どんのとんちばなし」という作品。
昭和62年10月8日八代少年少女合唱団が、第2回国民文化祭熊本民話フェスティバルで初演したものとあるから、杉並オリジナルではないようだ。(ただし、台本・演出は杉並児童合唱団のひとになっているから、もともとの詞・曲を使うかたちで台本を新たに書いたものだろうか?)

とんち話で知られる彦一は、いいひとなのか、悪いひとなのか。という人物考察を、現代の子どもたちの人間関係に重ねてえがいた内容。短編ミュージカルといった趣。ドラマ性がもうひとつなのは、時間的な制約のせいもあろうか。
彦一というと、木下順二作の「彦市ばなし」しか知らない私には、彦一のイメージが噛み合わないところがあった。杉並オリジナルという、他のミュージカルも見てみたいと思った。
メインキャストはマイクを付けていて、ソロをうたうときにマイクが入るかたち。さすがに、うたは上手くて、また、大人数での合唱の厚味は初めて聴く耳に新鮮。このミュージカルでも、見どころはダンスアンサンブルで、踊る合唱にいちばん魅力を感じた。
このミュージカルのフィナーレとともに、そのまま終演。


たとえば、「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」に出て来るメンバーは、ほぼ同合唱団の中心的メンバーと思っていいようだ。


なお、第43回定期演奏会は、2007年9月8日(土)。来年のニューイヤーコンサートは、2008年1月12日(土)。いずれも、武蔵野市民文化会館にて、と告知されている。