十一代目市川海老蔵襲名披露 (サンシティ越谷)
全国公立文化施設協会主催の、十一代目市川海老蔵襲名披露 松竹大歌舞伎の巡業。
東コースから、7月28日に、サンシティ越谷(埼玉県)での公演を観劇。
13時半開演の昼公演。上演時間は、20分と、15分の休憩を含めて、約2時間15分。
公演プログラムは、1200円で販売(写真は、幹部と名題のみ)。
演目は、海老蔵の「実盛物語」、「十一代目市川海老蔵襲名披露 口上」、團十郎の「お祭り」
「実盛物語」
太郎吉役の子役は、堀川裕生くんと藤浦祐也くんのダブルキャスト。
なかなかよい子役を連れて、旅公演をしている模様。
(いわでもの解説をすれば) 藤浦祐也くんは、昨年3月、仁左衛門のいがみの権太で「義経千本桜」が歌舞伎座にかかったときに、その倅 善太郎を演った子。 堀川裕生くんは、芸術座と南座での「初蕾」のこたちゃんで、今年は、3月に明治座、5月は演舞場に出ている売れっ子、歌舞伎は吉右衛門の「毛谷村」で弥三松など。
私が、28日に見た太郎吉は藤浦祐也くんで、歌舞伎の子役らしい高い声がよく出ていた。いかにも男の子といった顔立ちのお子なので、「きっ」とした様子も見せて、立派。 (刀の持ち方がもうひとつ、な印象も…)
さて、海老さまの実盛は、緊張感が薄いというか、リラックスし過ぎなのでは? タイトなスケジュールの巡演だし、歌舞伎座と同じものが見られるとは思っていなかったけれど、全般に締まらない舞台。
何はともあれ、海老さまの姿を見せることが第一、ということなのかも。
新次改め新蔵の九郎助、若過ぎて、升寿の小よしとはつり合わぬの観。
下手側の壁に沿ってある、脇舞台のかたちの花道を使用。ただし、実盛の引っ込みはなく、本舞台、馬上で扇をかかげて、きまる。
「口上」
並びは、下手から 右之助、海老蔵、團十郎、市蔵、家橘。
右之助は女形で。家橘の口上は、スポンサー(伊藤園のおーいお茶、ヤマキのめんつゆ)の紹介込みの内容。
にらみ はなく、列座も5人で短時間だが、気持ちのいい口上。
「お祭り」
團十郎の鳶頭は、脇舞台の花道からの登場。終わり近くに、見物に呼びかけての手締めあり。
客席は、一階席後方、左右のブロックに けっこう空席があった。
越谷あたりだと、好きなひとは、歌舞伎座へ行くでしょうからね。