真夏のシンデレラ館で/あるいは余談など

第13回劇団Zing♪Zingミュージカル公演

「真夏のシンデレラ館で」

12月6日(日)の、YouTubeでの無観客ライブ配信を見た。

視聴は無料で、10時からAチーム、13時半からCチーム、17時からBチーム、と同日に3ステージ(3チーム)が配信上演された。

さすがに、2時間を越える舞台中継を、3ステージ続けてスマホで全部見通す訳にはいかなくて、1回目のステージは開演に間に合わずに途中も何度か視聴出来ない時間があって見たのはトータルで半分弱ぐらい、2回目のステージはほぼ通して見たが途中で10分ほど見られなかった時間があり、3回目のステージも最初から見たが第二幕の前半に20分から25分程度見られない時間があった。

たまにチェックしていた視聴数は、1回目が250前後、2回目が220〜230ぐらい、3回目が280前後だった。「視聴中」の数字なので、延べの数だともう少し多かったのかな。


オリジナルの、アルゴミュージカルキッズ「真夏のシンデレラ館で」は、上演が1993年なので、戦時中のシーン(1944年)は49年前だったが、今回の、劇団Zing♪Zingの公演では、いまが2020年で、戦時中のシーンは76年前のことになっていた。

27年前の作品の、別カンパニーでの上演になるのだが、ライブ配信された劇団ZingZingの今回の舞台の演出やステージングが、オリジナルの「真夏のシンデレラ館で」を模したみたいによく似た創りで、そのことにおどろいた。
他カンパニーによるリメイク、みたいなステージ、といえばいいだろうか。(クレジットでは、アルゴの「真夏のシンデレラ館で」は、原作となっている)

シンデレラ館のセットもよく似た造形だったし、出演者の演技もアルゴミュージカルの舞台をお手本にしたような印象で、既視感とともに懐かしい気持ちが喚び起こされた。

1ステージあたりの出演者が20人ぐらいだったのは、コロナ禍のご時世で、あまり出演者が多くてはダメなどの制約があったのかな?

オリジナルに較べれば、キャストは少な目ながら、ダンスシーン、振付もアルゴミュージカルの「真夏のシンデレラ館で」を彷彿とさせるものが続々。「バクダン百発!」の飛行機なんて、あ!あれ、見たことある、とさらに既視感が上昇(戦車や竹馬は出なかったけど)。


『演出・振付・指導 福田えい子』となってはいたが、オリジナルをリスペクトしたような創り。このカンパニーは、以前から、アルゴミュージカルの作品を上演していたようだけど、そのときはどんなだったのだろう。

カーテンコールでは、あいさつのなかで、来年の公演は12月19日に市民会館でやります、と告知もしていたが、梅光学院のあるところだから、下関市のだよね。


ところで、劇中の戦時中のシーンって、真夏が見た夢として処理されていたのだね。どうしてか、私の頭のなかでは、「真夏のシンデレラ館で」をタイムスリップものに分類しちゃっていた。夢落ちだったなんて・・・いつの間に、私の記憶は改竄されたのか。1993年の上演で、27年前になるとはいえ、当時10回以上は見たはずの舞台なのに、自分の記憶ながらあてにならないものである。


真夏が、シンデレラ館に来る前にいた学校が、私立サンバード中学校。「パパ、アイラブユー!」の舞台になっていたのは、サンバード学園。

あの頃のアルゴは、長崎屋がスポンサーになっていて、長崎屋の愛称からサンバードミュージカルなんて冠も付いていたし、劇中でもサンバードが使われることがあったのだが、夏のアルゴミュージカルの公演には、長崎屋が主催する公演の他にも、各地の地元の企業やプロモーターが主催する公演があって、その両方が交ざってツアーが組まれていた。

公演パンフレットも別で、長崎屋の社長さんの挨拶文が載った長崎屋主催公演のパンフには、長崎屋が主催しない公演の日程は載らず、逆に、長崎屋以外の主催による公演のパンフには、長崎屋主催の公演日程は載っていなかった。

だから、1991年のこと、情報誌「ぴあ」で「魔法使いの夏休み」の高崎公演があるのを知ったとき、日本青年館で買ったパンフに載っていないこの公演は、いったい何だろう?と不思議だった。「魔法使いの夏休み」は、北とぴあ公演に行ったりもして、どうやら、長崎屋がスポンサーになっていない公演もあるんだ、って分かって来て、

翌年の「アイスクリーム応援団」では、高崎、名古屋、大宮、千葉、戸田と、長崎屋の主催でない公演にも行って、パンフも両方買って、なるほど、なかみは同じでも公演日程のページはちがってるんだ、と納得したり。

ちなみに、当時のアルゴミュージカルキッズで、サンバードミュージカルが付かないケースでは、小椋佳ファミリーミュージカル、が使われていたかな。


93年の「真夏のシンデレラ館で」は、東京・日本青年館での公演が7月下旬と9月上旬の2度にわたって行なわれて、9月の千秋楽を含む日程は、「アニー」の山梨公演(が大千秋楽)と被っていたから、当時のジュニアミュージカルファンは、どちらへ行くかで、究極の選択を迫られた、はず・・・
(私は、二日続けて甲府で「アニー」を見ましたが)