モーツァルトは「アマデウス」ではない
石井宏『モーツァルトは「アマデウス」ではない』(集英社新書、880円+税)
を読んだら、
モーツァルトの名前は「ヴォルフガング・アマデ」、もしくは(イタリア語の)「ヴォルフガンゴ・アマデーオ」が正しい。
「ヴォルフガング・アマデウス」の「アマデウス」は、後年、本人でないひとたちによって、ドイツ語的に修正、改ざんされた名前なのだと。
つまり、ピーター・シェーファーの有名な戯曲のタイトルはモーツァルトの名前としてはまちがいで、ミュージカル「モーツァルト!」で子役が演じる「アマデ」こそが、ヴォルフガング本人が名乗って(署名して)いた名前だった。
むかし、ミュージカル「モーツァルト!」の初演を見たときに、(子役の役名の)アマデってアマデウスを略してるのかな、なんて思っちゃったけど、「アマデ」のほうが名前として正しかったのだね。「モーツァルト!」って、ミュージカルとしておもしろいだけでなく、かなりすごい。