転校生(紀伊國屋ホール) 女子校版
PARCOプロデュース
「転校生」
女子校版&男子校版
紀伊國屋ホールで、女子校版の初日(8月18日)と、女子校版の3ステージ目(8月20日)を見た。
いずれも、午後6時30分開演。初日の終演は、7時42分ぐらい。20日(火)は、終演が初日よりも4、5分遅かったが、開演が押したからなのか、芝居自体が若干延びたのかは不詳。
20日は、舞台を収録するとのことで客席にカメラが入っていて、その旨、ロビーにも告知が掲出されていた。
客席は、中央ブロックは、B列が最前列。サイドブロックは、A列から。
公演プログラム、1300円。他に、ポスターとTシャツを販売していた。
キャストの生徒たちは、開演前から、もぎりの後ろでチラシの折込を配付していたり、物販の手伝いをしていたり、観客と同じ入口から入って来て、ロビーや客席をうろついていたり、ソデで楽器の演奏をしたり、場内アナウンスをしたりもして、様々である。
生徒は、各自、鈴(りん)を持って登場する。音はお遍路みたいな響きにも聴こえるが、あれは風鈴だよね? 舞台(教室)に入ると、机の脇のフックにその鈴をかけ、自分の出番が終わる退場のときには、その鈴を持って教室を出る。
上手、下手のソデが出番の前後のキャストの控え場所にもなっている。また、転換のときの楽器の演奏もソデで。(紀伊國屋ホールで、あそこまで舞台のソデが見える公演というのは、私は初体験だ)
今回の「転校生」では、役の名前を使わず、出演者本人の名前で演じている。
以前に上演された飴屋法水演出の「転校生」が、本人の名前で演っていたことを思い出した。もともとは、1990年代前半に書かれた芝居だから、役名がいまどきの女子高生らしくないので、本人名のほうがいいかも。見ている側も、気になった出演者の顔と名前を一致させやすい。
前回の本広克行演出版で特徴的だった本番中の生映像は、今回は、ほんの少しだけ。ふたりの生徒(天野はな=大西由美、藤谷理子=野本小百合)の表情を映すシーンがあるくらい。台本を映し出したりも、ない。
机の向き変えも、今回はいちどだけ。
前回の本広演出版で増補されていた掃除のシーンは、なくなった。
前回の本広演出版には、最初は転校生(大西由美役)だけがベストを着ていて、それが後半になると、転校生はベストを着なくなり、代わりに、転校することになりそうな野本小百合がベストを着ている、という演出があったが、今回は、最後まで転校生ひとりがベスト着用。
キャストのなかでは、羽瀬川なぎさんがかわいいと思う。学級委員の役も三つ編みも似合っていて、教室の席がいちばん前なので、よく見えるのも、よき! 前方の座席だと、お昼にサンドイッチを食べるシーンも見どころ、かな。