水谷千重子50周年記念公演/齋花漣ちゃんの殺陣

2月27日(水)に、

水谷千重子50周年記念公演(2月22日〜3月4日、明治座)

を見て来た。

発表されていた上演時間は、

お芝居ステージ「とんち尼将軍 一休ねえさん」2時間15分
  休憩35分
歌のステージ「千重子オンステージ」1時間

だったが、午後4時開演で、終演は8時を6、7分過ぎていたので、

じっさいのところは、4時間強。

公演プログラムは、1000円。

(お笑い芸人のネタの)架空の演歌歌手の公演がなぜか大人気で、残席僅少のなか、出演している子役を見るために、1階最後方の端の辺鄙な席を買って、12000円なり。すぐ前の席のひとたちは開演前から酔っ払っていて、上演中もしゃべるわ、ケータイ光らすわで座席環境もひどいし、一見、普段の明治座と変わらない客層に見えても、やたらと派手にゲタゲタ笑うお客さんがあちこちにいたことからして、お笑い方面からの集客も少なからずだったのかな?


見る前は、女の子なのに、役が「小坊主」って、どうなんだろうという不安がなきにしもあらず・・・

小坊主↓

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文聞寺の場面写真(ナタリー)↓

芝居ステージ「とんち尼将軍 一休ねえさん」の様子。 [画像ギャラリー 3/6] - お笑いナタリー


が、そんな杞憂も座席環境への不満も吹き飛ぶくらいに、齋花漣ちゃんの殺陣は、すごかった。

バリバリの商業演劇で、明治座の舞台で、小学5年生の子役がシンになって、殺陣であんな見せ場があるって、前代未聞的にすごい。

Choo Choo TRAINのダンスのパロディや、木魚での真剣白刃取りぐらいまでは、子役をご愛嬌的にフューチャーしたとも見えたけれど、そのあと、刀を取ってからは、本格的。しっかり峰を返して、峰打ちにしたり、(原田龍二さんの龍右衛門と)背中合わせになってふたりで悪人共を相手に見事な刀捌きを見せるなど、クライマックスの立ち回りに限れば、(たとえば「水戸黄門」なら)助さん格さん並の扱いだったかも知れない。(ま、元助さんには、そのあとさらにピンでの見せ場が用意されてはいたが)


なんで小坊主(劇中のセリフでは、9つ=9歳といっていた)があんなに強いのかとか、剣の腕が立つのかとか、そんな屁理屈すら思い浮かばないくらいに格好よくキマって、子役なのにシングルキャストだったのにも納得。

齋花漣ちゃんの殺陣だけでも、12000円の価値があったし、お芝居のフィナーレでは、ダンスがキレキレで、かわいかった。


歌謡ショーのトークでは、座長さんが、お稽古しているうちに、(花漣ちゃんの)出番がどんどん増えた、みたいなことをいっていた。

座長さんのトークといえば、お芝居のタイトルが「とんち尼将軍 一休ねえさん」になっていたのは、「一休さん」にしてしまうと、むかし放送されていたテレビアニメに権利があって、使用料を払う必要が出て来るからですって。


「とんち尼将軍 一休ねえさん」のスタッフクレジットから少し抜粋しておくと、

殺陣 市瀬秀和
振付 ラッキィ池田
所作指導 花柳若由美
フィナーレパフォーマンス指導 HIDE(AUN J CLASSIC ORCHESTRA)
演出助手 今城文恵