声の優れた俳優によるドラマリーディング「ハムレット」

2月1日(金)の観劇は、日生劇場からの紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

だったのだけれど、「ラブ・ネバー・ダイ」はとりあえずおいて、

19:00開演だった、黒沢ともよちゃんが出演の

声の優れた俳優によるドラマリーディング

ハムレット

原作:ウィリアム・シェイクスピア
訳:平田綾子
構成・演出:深作健太

https://www.koesugu.com/


公演プログラムは、2000円

上演時間は、休憩なしで、1時間40分ぐらいだった。

キャストのうち、何人かは毎回出演するが、主だった若手声優は、回ごとにキャストが替わるかたちで、私が見た回の配役は、下記のよう。


ハムレット 赤羽根健治
クローディアス他 松田賢二
ホレイシオ他 畠山航輔
レアティーズ他 汐谷文康
ポローニアス他 宮地大介
オフィーリア他 黒沢ともよ
ガートルード 野口瑠璃子
音楽・演奏 西川裕一


追加公演というかたちで後出しされた公演回で、おかげで最前列が買えたのはラッキーだったが、プログラムの印刷や、この回にしか出演しないキャストもいたことを考えれば、本当の意味での追加公演とは思えないよね。


いわゆるリーディング公演。演劇公演と朗読の中間のような舞台、という理解でいいのかな。

簡素ながらセットも組まれ、出演者は台本を手にしながらではあるが、動きもあるし、照明も効かせ、ときには客席通路を使うシーンがあるなど、セリフ(声の表現)だけでなく、見せることにもそれなりにウエイトがおかれているので、視覚的にも飽きさせないつくり。生演奏の効果音もまさに効果的。

役の扮装はしない代わりに、キャストは、それぞれに白または黒、あるいは2色のコントラストのシンプルな服装で登場。歌舞伎や舞踊公演で例えれば、袴歌舞伎とか素踊り、のような位置づけかな。


(複数の役を演じるとはいえ)キャストが7人なので、もともとの「ハムレット」からは、省略や短縮がされているのだが、そのさじ加減がいい具合で、私にはとてもおもしろい「ハムレット」だった。過去に見た、いくつかのちゃんとした演劇公演の「ハムレット」よりも、このリーディング公演のほうがおもしろいと思ったほど。


お目当ての黒沢ともよちゃんのオフィーリアはとても見応えがあったし、黒沢ともよちゃんのフォーティンブラスもすごかった。オフィーリア女優がフォーティンブラスと二役を演るなんて、ふつうはないことで、リーディング公演ならではだろう。


この公演って、翻訳、演出のひとが、ちょうど同じ時期に上演されていた「暗くなるまで待って」と同じなのだよね。