観客としても、当日精算は、なるべくなら避けたいところ

fringe blog の、

『「事前精算限定のチケット販売システム」アンケート結果を見て考えたこと――当日精算の連絡なしキャンセルが10%いるのなら、ソーシャルチケットサービスの手数料相場5%のほうが安い』

というエントリーは、興味深い内容です。

http://fringe.jp/blog/archives/2016/07/12011948.html

件のアンケート(http://www.retro-ink.com/result1603)は、「事前精算限定のチケット販売システム」を開発しようとしていた会社が行なったもので、結果として、その開発は当面見合わせるとのこと。


純粋に観客の立場である私の場合、チケットの当日精算、当日受け取りは、とにかく、嫌。当日精算というだけで、この舞台は見なくていいや、予約はしたもののなんとなく行くのが億劫だな…、と思ってしまうこともままある。チケットの受け取りや支払いのために列に並ぶなんて、出来れば避けたいし、予約したのにリストに名前がなくて受付でなんだかんだ、ということもたまにある。

事前に振込みなどで支払いをしてあるのに、チケットは当日受け取り、というのも、いや。公演日が間近ならばともかく、早くから予約してお金を払っているのに、手もとにチケットがないと、心もとない。送料がかかっても事前にチケットを送ってくれたらいいのに、と思う。

当日精算は、カンパニー側だけでなく、観客サイドにもドタキャンの不安がつきまとう。じっさい、生きていれば、いつ何が起こるかも分からないし。もしドタキャンすると、全くの一般客でも後味がよくないし、出演者や関係者の扱いになっていたら、かなり気まずいことに。

最近は、知り合いでもなんでもない、ただの一般客でも、予約の際に、応援しているキャストの名前を記入させられたり、だれかを選択しないといけないような方法を採るカンパニーも増えているから、当日精算でドタキャンすると迷惑を及ぼすかも、というプレッシャーもかかる。前売りを買っていれば、当日行けなくなったとしても、お金の迷惑はかけずに済むのに。

件のアンケート結果を見ると、当日精算のキャンセル率が2割強もあって、そのうちの約半数が連絡なしでの来場なしとなっているが、それって、かなりのキャンセル率だね。

観客の気持ちとしては、手もとにチケットがあることで、その舞台を見る権利を手にしている気持ちになるし、期待感も増す。チケットがなくても、座席番号が約束されていればまだいいが、自由席で当日精算、指定席なのに当日まで席番不明などとなると、不安感がつきまとう。

それにさ、チケット代にもよるけれど、当日精算で観劇日に安くはないチケット代を現金で払うのって、あらかじめ前売りを買って見に行くのと較べると、当日の金銭的負担感が意外と大きいのだよね。


アンケートの項目のなかの『前売券の取り扱いがない方にお聞きします。採用を検討したことがある前売券の販売方法(システム)を教えてください。』の回答の集計結果で、イープラス、カンフェティ、こりっちがトップスリーというのも興味深いです。カンフェティ、こりっちは分かりますが、小劇場系でもイープラスは使ってみたくなるのかな。で、このアンケートを見る限り、小劇場系で前売券を出そうとした場合、有名どころのチケットぴあやローソンチケットは検討の俎上には乗らないのですね。