ミュージカル俳優という仕事


井上芳雄「ミュージカル俳優という仕事」(日経BP社、1600円+税)

http://bpstore.nikkeibp.co.jp/item/books/248490.html

昨日、書店で買ったから、私が持っている本は、『初回限定特典「写真A」付き』ということらしい。

他に、『ネット書店限定 初回限定特典「写真B」付き』と、『ネット書店限定 初回限定特典「写真C」付き』もあるのだと。いわゆる、AKB商法とかいうのと似たようなものかな?

特典の写真といっしょに、「ひょっこりひょうたん島」ペアチケットプレゼントの応募券が入っている。


この本に載っている舞台写真のうち、「モーツァルト!」の写真は、この舞台写真です。
https://www.facebook.com/toho.stage/photos/a.806058626125074.1073741866.167168110014132/807022516028685


これは、とてもおもしろい本です。けっこう率直にいろんなことを語っているので、おどろくこともあるし、特にファンというほどではなくても、ミュージカルや舞台を見ていて、井上芳雄出演作品を楽しんだことがあれば、興味深く読めるところが多いのでは。

蜷川幸雄演出の「ハムレット」に出演したときのエピソードも、おもしろい。上手く行かない状況を打開した方法として、セリフをいう相手の位置によって、その距離の遠い近いで番号を振って、そこへセリフを投げることで相手役にセリフを届けるようにした、とある。

もらった手紙は出来るだけその日に読む、とか、ミュージカルでは出待ちするファンへの対応も含めて仕事だと思っているが、ストレートプレイでは基本的に出待ちへの対応はしない、などファンに対するスタンスについても書かれている。(出待ちする訳ではないから直接関係はないけれど、へぇ〜、そんなスタンスだったんだと思ったり)。

ミュージカルとストレートプレイのちがい、舞台と映像の演技のちがいを、実演者の感覚で語っている部分や、ミュージカル俳優という職業を体験的に分かりやすい言葉と比喩で説明しているあたりも読みどころだ。