舞台「幕が上がる」大千秋楽ライブ・ビューイング


5月24日(日)に、ライブ・ビューイングで、舞台「幕が上がる」を見た。

というこの(→http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20150525/p3)件の続きを少し。

舞台の配役は、ここに。→http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20150402/p2


刊行されてすぐに原作の小説は読んで、その後、映画とそのあとにメイキング映画「幕が上がる、その前に。彼女たちのひと夏の挑戦」を見て、ライブ・ビューイングではあるが、舞台版も見ることが出来た。

演劇公演のライブ・ビューイングというのは、昨年の「セーラームーン」のときにも思ったのだが、なかなかおもしろい。録画されたものではなく、ライブであるということが、おもしろさの大きな要素のひとつだろう。演じているキャストの表情を映画館のスクリーンで見られることも、もちろん生の舞台にはない魅力なのだが、これがもし録画になってしまうと、大きな画面で見るDVDという気がしてしまいかねないから、やはり、生中継がポイントだと思う。

ただ、今回の「幕が上がる」は、会場からの音に、耳障りなところがあったり、ノイズっぽいものが入ったりして、最初のうち、ちょっと気になった。その後は、そんなことは忘れてしまったので、見ているうちに慣れたのか、あるいは修正されたのか。あの劇場は、通路を歩くと床が五月蠅いので、そういうことも影響していたのかな?

映画化のときは、(原作では)男子もいる演劇部が女子だけの演劇部に変えられたので、恋愛ネタが入り込まなくてよかったと思ったが、舞台化では、中西さんの設定が変えられていて、けっこう違和感があった。
原作とも映画ともちがう震災のエピソードを入れたのには、作者が、NHKの番組「東北発未来塾」で『演劇のチカラ』(→http://www.nhk.or.jp/ashita/miraijuku/archives/index.html)というのをやったり、震災を扱ったオペラ「海、静かな海」を書いたりしていて、そのあたりとも絡むものがあるのかな?


千秋楽のカーテンコールは、キャストの12人から、役柄の1年生→2年生→3年生の順に挨拶があった。役柄的にも、カーテンコールでも、伊藤沙莉さんはおいしいポジションだった。井上みなみさんの挨拶の内容が気になった(だれか親しいひとが亡くなったりしたのでしょうか?)。

ももクロの舞台の千秋楽で、ライブ・ビューイングもやることになったので、もしかしてミニライブみたいなおまけが付いたりしたら嫌だな、と少し不安もあったが、そんなことはなく、演劇の舞台として終わったので、後味も良好だった。


ところで、「KAWADE夢ムック 文藝別冊 総特集平田オリザ」(河出書房新社)を読んで、私ははじめて知ったが、平田オリザ氏は、あの初演の「転校生」の出演者のひとりと結婚したのですね。このひとだ。→http://www.letre.co.jp/artistfiles/female/watanabe.htm

それと、「幕が上がる」のチケットは入手難で、青年団方面のファンのひとは、チケットが買えたのかなぁ?などと思っていたが、アゴラ劇場の支援会員向けに優先販売があった模様。
http://www.komaba-agora.com/2015/03/2575