訃報記事より(思い出すことなど)


今朝の新聞に、女優の野中マリ子さんが、19日に亡くなったとの訃報記事が載っていた。

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2014/01/21/kiji/K20140121007430770.html(スポニチ)

私の世代だと、「3年B組金八先生」で、杉田かおるの母親役を演じていた、ということで印象深いのではないだろうか。


俳優座の女優さんでしたが、それ以上に、若手俳優やアイドルたちの演技の先生、として聞こえていましたよね。とはいっても、詳しいことは知らないのですが。

草刈正雄が舞台の仕事をすることになったときに、舞台のための演技や諸々を教わったひとだと、いつだったかテレビの番組で話していた。伊藤つかさもこの方の指導を受けていたはず。

むかしむかしのこと、伊藤つかさの主演舞台を見に行った(当時、アイドルとしてかなり好きだった)。最初の「ふしぎの国のアリス」では見ているほうが恥ずかしくなるくらいだったのが、「にんじん」では見ちがえるような演技、発声になっていて、いったいどうすればこんなに変われるのかとびっくりしたのだったが、あとで、野中マリ子氏が演技の先生だと何かで読んだ。


音楽劇「にんじん」は、山本直純作曲で、福田善之演出。毎年8月の日生劇場で、東宝と松竹が1年交替でファミリー向けの舞台を上演した「親子で楽しむニッセイ夏休み劇場」としての公演で、東宝が「サウンド・オブ・ミュージック」や「マイ・フェア・レディ」など翻訳ミュージカルだったのに対して、松竹はこの「にんじん」をはじめ、オリジナル作品を上演していたという記憶がある。

伊藤つかさの「にんじん」は、日生劇場で何度も見たが、その後、中日劇場で再演されたときに見に行ったのが懐かしい。関東圏以外の劇場へ出かけたのは、そのときがはじめてだった。中日劇場は、まだ座席の列番がいまとは逆で、後ろから前へとなっていて、昼・夜公演とも、19列とかそんな列番のチケットが送られて来て、あんまりひどい席なのでどうしようかと思ったら、その頃は、最後列から前へと数える座席番号だったので、前のほうの席だった、よかった!と。

メインナンバーのひとつに、

のはらの みつばち もりのことりも いきてる たのしさ うたってるのに ぼくだけ くちびるかんでる

こんなうたがあったよね、たしか。

マチルド(だったか?)っていう、子役の女の子の役があった。