東京シティ・バレエ団/ティアラ“くるみ”の会 第23回くるみ割り人形(ティアラこうとう大ホール)


12月20日(土)に、ティアラこうとうで、

東京シティ・バレエ団/ティアラ“くるみ”の会「第23回くるみ割り人形

を見た。(この公演。→http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20081113/p3)

15時開演。

指揮:福田一
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
合唱:江東少年少女合唱団


公演プログラムは、500円。ほかに、会場の数か所に配役表が置いてあり、名前だけ分かればいいなら、この配役表でも充分。

過去公演のプログラムも、1冊100円で販売していた。参考のためにと最近のを2冊買って来たが、100円なのだから、過去10年分くらい「大人買い」すればよかった気もする(笑)。

この、ティアラこうとうの「くるみ割り人形」は、例年3ステージあるが、オーディションで選ばれた出演者たちの多くは、1日目&3日目に出る子と、2日目に出る子とで、ダブルキャストのようになっている。だから・・・2日目の公演のチケットがいちばん早く売り切れてしまう訳か(なるほどー)。もし、2ステージ見るとしたなら、2日目を外さずにチケットを買うのがポイントだ。


12月20日(土)の主な配役は、

クララ: 薄井友姫
客間のクララ: 松本莉加子
フリッツ: 藤原凪
くるみ割り人形: 春野雅彦
金平糖の女王: 志賀育恵
コクリューシュ王子: KimBoYoun
ドロッセルマイヤー: 青田しげる
ねずみの王様: 堤淳


オーケストラピット使用で、1階客席は、E列が最前列。

くるみ割り人形」(構成・演出・振付:石井清子)は、全二幕八場。


[第一幕]

第一場 雪の道

カーテンが上がると、雪道。クララのお家のクリスマスパーティへ急ぐ人々の様子を見せる定番のシーンだが、大道芸人や郵便屋が登場するのが、面白い。

第二場 クララの家の客間

クララの衣裳は、黄色だった(クララは白が多いのに。真夜中になっての寝間着の白と、別にしてあるのか)。客間のクララの松本莉加子さんは、昨年もクララを演っているのですね。クララがもらうくるみ割り人形は、ぬいぐるみっぽい質感のつくりで、めずらしい。クララをはじめ、クリスマスパーティの女の子たちは、髪がキラキラしていた(たとえば、ラメ入りのスプレーを使うとああなるのかな?)。

パーティでは、お開きまで見せて、クララとフリッツ、シュタールバウム夫妻がお客様たちと挨拶して送り出すという流れが多いが、この石井清子版「くるみ割り人形」では、パーティのシーンはその前にストップ。

第三場 帰り道

パーティの途中で幕が下りて、第一場と同じ雪道になり、クララの家のパーティから帰るひとの様子を見せる。裏では、ここで、次の場のツリーなどが用意されているのだろう。

第四場 ねずみとおもちゃの兵隊の戦争

真夜中の客間で、くるみ割り人形を抱いて、椅子に眠ってしまったクララ。パーティで踊ったコロンビーヌ、ピエロ、ムーア人形の3体が、ミニチュアになって登場する。子役が踊るこの小人形たち(役名だと、夢の中のコロンビーヌ、夢の中のピエロ、夢の中のムーア人形)が傑作なかわいさで、このあと、第二幕のお菓子の国まで出演する。ドロッセルマイヤーの魔法で、裾から天辺へと、さーっと明かりが灯って、電飾のツリーが輝く。ねずみたちは、「小ねずみ」たちと「中ねずみ」たち。兵隊たちが撃つ大砲は、弾は出ないが、閃光が走る。「松葉杖ねずみ」も出て来る。

ねずみの王様にスリッパを投げつけたクララは、下手の椅子の陰に隠れる。ここで、大人のクララと入れ替わり。

第五場 雪の国

大人の姿になったクララと、王子の姿になったくるみ割り人形のパ・ド・ドゥ。恋人同士として踊るふたりに、粉雪の群舞。ふたりに付かず離れず、帯同するコロンビーヌ、ピエロ、ムーア、3体のかわいい小人形が雪に遊ぶ。2階下手側バルコニーからは、江東少年少女合唱団のコーラス。


[第二幕]

第一場 お菓子の国への旅

クララ、くるみ割り人形(の王子)、小人形の3人、ドロッセルマイヤーが、お菓子の国へ向かって、海原を行くシーン。クララたちをねずみの王様と小ねずみ2匹が追いかけて来るが、やがて、ねずみの王様は波に呑まれてしまう。

第二場 お菓子の国での祝宴

くるみ割り人形のふるさと、お菓子の国へ到着したクララとくるみ割りの王子。ここで、金平糖の女王とコクリューシュ王子に、くるみ割り人形がクララの助勢でねずみの王様を倒した戦いの様子を話す「再現」を、小人形のコロンビーヌ、ピエロ、ムーアがそれぞれクララ、くるみ割り人形、ねずみの王様に扮して、舞台下手側で演じるのがなんといっても見どころ。

ディヴェルティスマンでは、クララとくるみ割り人形の王子は、舞台上手の椅子に。小人形3人もその側にいる。

「キャンドルケーキ」は、おばさんのスカートのなかから子どもたちが出て来てかわいく踊り、また、スカートのなかへ戻って退場するというオーソドックスなやり方。キャンドルの子どもは、8人。「花のワルツ」は真ん中で踊るのがクララとくるみ割りの王子で、ふたりを恋人同士として、花の芯に位置付けるような演出が特徴的。

第三場 クララの家の客間

夢から醒めたクララが客間で朝を迎える。ただし、クララは夢のなかの大人のクララのままである。時計は6時をさしていた。


カーテンコールは、クリスマスソングで。ふたたび、下手側バルコニーに江東少年少女合唱団が登場してクリスマスソングをうたい、ステージには、順にキャストが登場。オールキャストが舞台に並ぶので、壮観。
客間のクララは、くるみ割り人形を抱いて、カーテンコールに登場する。

終演は、17時17分頃。


この日、夢の中のムーア人形で出演していた女の子は、ここ3年で、小人形の3役を全部演じている。

(「女の子」や「あし笛」の配役を知っていたら、翌21日のステージも見たかった…)