サウンド オブ ミュージック (東京芸術劇場中ホール) 8月7日昼


東京芸術劇場 中ホールで、

劇団スイセイ・ミュージカル「サウンド オブ ミュージック」(演出・日本語台本:西田直木、ドレミの歌作詞:ペギー葉山、振付:吉田潔)

を観劇。

8月7日(木)の昼公演で、午後1時開演。

ロビー表示の上演時間は、一幕90分、休憩15分、二幕60分。
これ、昨年の名古屋・名鉄ホール公演と同じ。今年は、街に出てのダンスシーンが1曲(ひとりぼっちの羊飼い)分増えているのに、同じ上演時間というのは、それだけ中身が詰まって、スピーディーな運びといってよさそう。


公演プログラム、2000円。
昨年より値上がりしているが、DVD付きだった!このDVDは、特別番組『サウンド オブ ミュージックの魅力』(26分)で、公演予定地の地元テレビ局で放送された(または今後放送される予定の)PR番組を収録したもののようである。

プログラムは、昨年公演のものより大判になっているので(要するに、1990年代の「レ・ミゼラブル」や「アニー」などのプログラムのあのサイズ)、大事にお持ち帰りしたい場合は、袋など用意したほうがいいかも。

他に、公演ポスターが、500円。


そのプログラムと、DVD収録の番組から確認しておくと、

まず、ふたりになったり3人になったりしていたブリギッタ役は、プログラムでは西原杏佳ちゃんと古川千遥ちゃんのダブルキャストになっているので、年内は子役オンリーと思っていいようだ。一時キャストに入っていた三好慎子さんは、制作に名を連ねている。

アンサンブルで出演している渡辺亮さんが、特別番組『サウンド オブ ミュージックの魅力』ではロルフ役と紹介されていること、また、プログラムに演出助手として名前が出ている吉井維さんが、4月の「前夜祭」では2009年リーズルと紹介されたことと合わせて考えると、三好ブリギッタも2009年キャストと考えておけばいいだろうか?



8月7日(木)午後1時開演のトラップ家の子どもたちの配役は、

リーズル: 本多加奈
フリードリッヒ: 杉中未樹
ルイザ: 島田華衣
クルト: 今澤汐音
ブリギッタ: 西原杏佳
マルタ: 田村芽実
グレーテル: 水澤奈南果


2008年公演の初日だった常陸大宮と、この東京公演は生演奏での上演とのことで、東京芸術劇場 中ホールは、オーケストラピット使用で、1階客席はF列が最前列。ピットの上には橋が架かっていて、劇中で何度か、花道のように使用されるのは昨夏の公演と同様。

マリアの最初の登場(サウンド オブ ミュージック)は、今年は木の枝に座っていて、あのセットからどうやって下りるのかと思って見ていたら、いきなり、下手ソデから主役が現れて、びっくり(笑)。どうりで、ずっと紗幕越しのままのはずである。その演出の是非は別として、もう少し早いタイミングで本物を出して欲しいな。

このマリア登場の演出のおかげで、第二幕の結婚式のシーンにも吹き替えがあることに気付いた。昨年は、子役ばかりに目が行っていたせいか、ちっとも気付かなかったのに…


「ドレミの歌」は、トラップ邸のシーンでは、子どもたち7人を並ばせて「ドミミ、ミソソ…」になるところ、それぞれ別の変なポーズが付けられたり、街に出てからショーアップするおなじみのダンスシーンでは凝ったライティングがされていたが、昨年公演はもう少し舞台が明るかったと思う。

今年は1曲ナンバーが増えることは事前にも情報が出ていたから、昨年公演では演奏で使われただけでうたうことがなかった「ひとりぼっちの羊飼い」のことだろうとは予想していた。
てっきり(東宝ミュージカルのように)雷が鳴って子どもたちがマリア先生の部屋にやって来たところでうたうのだろうと思っていたら、そこは昨年と同じ「私の好きなもの」で変わらず。この後に、旧いカーテンで作った遊び着の子どもたちとマリアが街へ出て「ひとりぼっちの羊飼い」をうたい踊る場が新たに加えられた。その次のエルザ、マックス登場の場につなげて、ちょうどそこにカーテンの服を着た子どもたちが帰って来るという展開にして、上手くつなげている。

また、第二幕冒頭のシーンも、今年は、マックスと子どもたちによる「ひとりぼっちの羊飼い」に替わった。


二幕の、結婚式のあとのトラップ邸のシーンの子どもたち、グレーテルが白いくまのぬいぐるみを持っていたり、マリアと大佐が帰って来たあと、ザルツブルク音楽祭の話を持ち出すブリギッタがいちど椅子の後ろに隠れたりとか、昨年公演とのちがいがおもしろい。


2年目とあって、主役マリアの充実ぶりは、ひときわすばらしい。フレッシュなマリアの魅力に、安定感が加わった。子役の好演もあって、昨年以上に大きな感動を得られる再演のステージだ。

2年目のブリギッタは、すっかり、マリア先生へのツッコミ役みたいなポジションが定着して、妙に捌けた感じのセリフがおもしろく効果的なのと、誰れに対しても物怖じしない女の子というキャラクターを印象的に演じている。
(ブリギッタといえば、プログラムのキャスト紹介のページで一部表記が「ブリキッタ」になっているのが、なんとなく悩ましい(笑))

子役といえば、昨年公演では、髪の毛をもっと茶色くしていたよね、たしか。


カーテンコールでは、マリア、大佐、エルザ、修道院長からあいさつあって、そのあとに「ドレミの歌」。「ドレミの歌」のダンスシーンは、本当によく出来ている。


客席は、満席ではなかったが、2階を含めてもかなり埋まっていた。

もう1ステージ東京公演を見て(→http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20080824/p1)・・・どこかで地方公演も見たいという希望はあるが、開演時間が6時半だと日帰りに苦労する上、子役がカーテンコールに出ないことにも鑑みて、いまのところ東京以外での観劇予定は立っていない…

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関連のエントリー(抜粋)
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20080528/p3
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20080413/p2
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20070410/p2