ピローマン (於 パルコ劇場)



パルコ劇場にて、「ピローマン」を観劇。



11/18(木)の昼公演で、午後2時開演。

一幕 120分、休憩 15分、二幕 75分。



すごい、すごい、すごい!

とにかく、衝撃的な芝居、だった。

いや、このお芝居がというより、作家カトゥリアンの「作品」が衝撃的で、強く惹かれるものがあった。



劇中で語られ重要な役割を果たす、カトゥリアン作のいくつかの「物語」は、どれも非常に興味深く魅力的で、気持ちをざわざわと揺さぶられる。

なかでも、二幕冒頭の劇中劇として演じられた「小さなキリスト」が、すぐれもの。小さなキリストの岩井優季ちゃんの演技にはイノセントな雰囲気が出ていてよかったし、鞭打たれ、十字架を背負わされ、十字架に架けられ、埋められてしまう・・・といっても、いかにも「お話」っぽい軽いタッチの寸劇調で演じられるのだが、見ていると、心の奥底に眠っている感情を揺り起こされそうで、カトゥリアンの「物語」が持つ力を実感する。



子役についていえば、そのあと 緑まみれの女の子で登場のときが楽しそうで、ほっとする。



カトゥリアンは、生命よりも 書いた「作品(=物語)」を守ろうとするが、結局は、「物語」がそれ自身の力で生きのびたように思えた。





 プログラムは、1200円。カトゥリアン作の物語が3編掲載されている。





マーティン・マクドナー 作

目黒条 訳

長塚圭史 演出

CAST

作家カトゥリアン: 高橋克実 その兄ミハイル: 山崎一

刑事アリエル: 中山祐一朗 刑事トゥポルスキ: 近藤芳正

母: 宮下今日子 父: 岩田純 子供: 岩井優季 (ダブルキャストで、もうひとりは福地亜紗美)